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プレイバック2023 ── 今年の「みちびき」を振り返る

2023年12月28日

今年も例年と同じく、2023年にみちびきウェブサイトで更新した記事を振り返りながら一年の動向をプレイバックします。

▽リアル講演会やイベントでの情報発信を強化

CEATEC 2023のみちびき展示ブース

内閣府と準天頂衛星システムサービス株式会社は、今年も各地で開催された展示会やイベントに参加すると共に、リアル開催での講演会を多数実施するなど積極的な情報発信を行いました。その模様は、みちびきウェブサイトで詳しく紹介しています。

▽信号認証データの試験配信を開始

みちびきでは、スプーフィング(なりすまし)対策として測位信号の真正を検証できる仕組みを提供する「信号認証サービス(航法メッセージ認証)」について、2024年度のサービス開始に先立ち今年7月31日から、まずGPSとGalileoから配信される信号への認証データの試験配信を開始しました。来年早々には、みちびきから配信される信号への認証も追加となる予定です。

▽みちびきを利用した実証事業

みちびきを利用した実証事業

宇宙基本計画には、⾃動運転、農業、交通・物流、建設等の分野における更なる利活⽤促進に向け、必要な⽀援策や環境整備等に関する施策を検討・実施することが記されています。内閣府は準天頂衛星システムサービス株式会社と連携して、みちびきの利用が期待される新たなサービスや技術の実用化に向けた実証事業を国内外で実施する企業等を募集し、優秀な提案に実証事業の支援を行っています。みちびきウェブサイトでは今年、2022年度に実施した3件の実証事業の成果を掲載しました。また、2023年度は6月末に10件を採択し、今年度末までの予定で実証を実施中です。

▽国土地理院とJAXAが国際GNSS事業に参画

国土地理院とJAXAは、より自律的・安定的な位置の基準の維持・管理を目的として、GNSS衛星の精密な軌道情報(精密暦)の算出に共同で取り組んでおり、今年7月から算出した精密暦の公開を開始しました。この取り組みが衛星測位に関する国際機関である国際GNSS事業(IGS)に認められ、国内では初めて同事業に軌道情報を定常的に提供することとなり、今月、この事業の「解析センター」に日本の機関として初めて認定されました。みちびきウェブサイトでも、国土地理院とJAXAの担当者への取材記事を9月に掲載しました。

▽みちびき7機体制へ向けて

今年6月に決定された新たな宇宙基本計画には、持続測位を可能とするみちびき7機体制構築に向け、2023~2024年度にかけて(H3ロケットの開発状況を踏まえて)順次衛星を打ち上げることが記され、打ち上げに向けたみちびき5~7号機の開発も順調に進行中です。

▽「みちびき初号機」運用終了

みちびき初号機(画像提供:JAXA)

新たな衛星の開発が進む一方、2022年3月の初号機後継機の運用開始に合わせて退役したみちびき初号機は、以後待機状態となっていましたが、今年9月15日に軌道離脱と停波運用を完了し、運用を終了しました。

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みちびきウェブサイトは、来年もさらに内容の充実を図り、みちびきと衛星測位に関する最新の情報を発信してまいりますので、引き続きよろしくお願いいたします。

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