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東京消防庁が「ドローンでGPS浮き輪を投下」の救助訓練を実施

2016年10月12日

東京消防庁は10月12日、無人航空機(ドローン)を活用した水難救助訓練を東京・渋谷区の消防学校屋内プールで行いました。この訓練は、同庁の消防技術安全所と装備課が昨年より取り組んでいる「無人航空機導入に関する基礎検証」の一環として行われたもので、救助隊員が容易に到達できない場所へのアクセス手段としてドローンがどのように役立てられるかを探るものです。

「水難救助訓練」の画像

水難救助訓練の様子(右下の浮き輪及び端末画像とも提供:東京消防庁)

今回は、瓦礫や倒木に覆われた河川で要救助者を発見したとの想定で、屋内プールで障害物の中に浮かぶ要救助者にドローンで接近しGPS発信機付きの浮き輪を投下。別の救助隊員が泳いで救助に向かうというシナリオで訓練が行われました。

訓練で使われたGPS発信機付きの浮き輪(左)とその位置を把握する受信端末(右)

浮き輪に付けられた発信機は、猟犬用GPSマーカー

浮き輪に付けられたGPS発信機には、古野電気株式会社の猟犬用GPSマーカー「Dog Navi(ドッグナビ)」が利用されました。GPSによる位置情報を150MHz帯の電波(無線局免許を必要としない特定小電力無線)で送信するもので、従来は動物での使用のみが想定されていましたが、今年8月31日、電波法施行規則が「人又は動物の行動及び状態に関する情報の通報」と改められ、こうした救助活動でも問題なく使用できることになったものです。

「この150MHz帯は、遠くまでよく飛び、回り込みも大きいので、狩猟や救難などの目的に非常にマッチしています。また、山岳で使用されるものなので、GPS受信機部は“みちびき対応”です」(古野電気担当者)

「ドッグナビ」は、猟犬用端末(子機)の位置を、狩猟者用のハンディ端末(親機)の液晶画面の地図にオーバーレイ表示するもので、「堅牢で防水性があることに加え、視認も操作も容易で、隊員が救助に集中できる」(東京消防庁装備課)ことから、このシステムが選ばれました。

古野電気株式会社の猟犬用GPSマーカー「Dog Navi」

古野電気株式会社の猟犬用GPSマーカー「Dog Navi」

なお、親機の画面上には、子機の位置が「犬」のアイコンで表示されますが、今回の訓練では特別に「人」のアイコンに変更されました。他の親機を誤射防止のため地図表示する際に使うアイコンを転用したそうです。

東京消防庁装備課では「搭載重量や活動時間が限られるドローンではあるが、GPS付き浮き輪のほかにも、体温を検知して暗闇でも要救助者を探し出せる赤外線カメラの搭載など検討を進め、2020年までの実用化を目指したい」としています。

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※ヘッダの画像は、イメージです。本文画像提供:東京消防庁/古野電気株式会社