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日本が提案した「地図情報に関する国際規格」(ISO14296)が制定

2016年04月11日

運転中の右折時や赤信号での注意喚起、緊急車両の存在通知といった車両だけでは捉えきれない情報を、車両同士や道路インフラと車両間などの双方向通信によって連携・補完して、交通事故を削減し、渋滞緩和、環境負荷の低減などをめざす「協調型ITS(Intelligent Transport Systems=高度道路交通システム)」。その実現には、詳細で最新の地図データが欠かせません。そうした地図データベースの整備や維持・更新のコスト削減に役立つ日本発の国際規格(ISO14296)が制定されました。

国際標準化機構(ISO)ウェブサイト

ISO(International Organization for Standardization、国際標準化機構)サイトに掲載された国際規格「ISO14296」

時々刻々と変化する動的情報を加えた「ローカルダイナミックマップ」

道路や建物などの静的な地物が記載された従来の地図データ上に、自車現在地周辺の他の移動体や事故情報など、時々刻々と変化する動的な情報を重ね合わせた「ローカルダイナミックマップ」は、将来の自動運転・自動走行システムにも役立つことが期待され、活発に研究開発が行われています。

ローカルダイナミックマップ概念図

ローカルダイナミックマップ概念図

日本はこのローカルダイナミックマップの静的情報に関する国際標準化を提案、CEN(Comite Europeen de Normalisation、欧州標準化委員会)、ETSI(European Telecommunications Standards Institute、欧州電気通信標準化機構)、SAE(Society of Automotive Engineers、自動車の技術者団体)等と連携して調整を進め、今年2月15日に国際規格「ISO14296」(協調 ITS における地図データベース仕様の拡張)として発行されたものです。

自動走行用地図の整備は「協調が期待される領域」

2020年の東京オリンピック・パラリンピックを、日本発の技術のショーケースとすべく、自動走行の実現普及に向けた検討や議論が始まっています。国土交通省と経済産業省が共同で設置した「自動走行ビジネス検討会」が先ごろ発表した「今後の取組方針」では、自動走行の実用化に向けた戦略的協調(競争領域と協調領域の切り分け)が、基本的な方向性の冒頭に掲げられており、莫大なコストを要する自動走行用地図の整備や維持・更新は「協調が期待される領域」と位置づけられています。

経産省は、この国際規格は道路ネットワークを主体とした地図データベースの仕様に関わるものであり、これと連携して自動走行実現に向けた議論が進められることが期待される、としています。

参照サイト

関連情報

※ヘッダの画像は、イメージです。本文中の「ローカルダイナミックマップ概念図」は、経産省ニュースリリースの掲載図を加工。