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日立製作所と豊田通商、海外でのみちびき実証実験を報告

2018年08月09日

株式会社日立製作所と豊田通商株式会社は、7月25日に都内で開催されたMADOCA利用検討会の2018年度総会で、みちびきを利用して海外で行われた高精度測位の実証実験について報告を行いました。

豪州における、みちびきを使った実証実験

── 日立製作所 菅原氏

菅原氏の講演スライド

みちびきを使った農業分野での取り組み

日立製作所の菅原氏

日立製作所の菅原氏

株式会社日立製作所の菅原敏氏(社会イノベーション事業推進本部 アーバン&ソサエティ推進本部 公共企画本部 コーポレートリレーション部 担当部長)は、日豪政府のみちびきを活用した共同プロジェクトの一環として2014年度からスタートしている、みちびきを使った農業分野での取り組みについて紹介しました。日本製のトラクターを持ち込んでの水稲圃場での無人運転の実証実験に始まり、自動農機等の市場調査を踏まえた、サトウキビ農業における高効率な営農作業システム、ドローンを用いたアボカド生育状況把握システム、バナナ農園での雑草位置自動検知システムなどの実証実験・検証結果について報告を行いました。

「夜間の耕運作業では照明に引き寄せられたカンガルーが作業者にストレスをもたらすが、自動運転なら(照明が不要なので)その心配がないと好評だった」、「都市から離れた場所では、若者の人手不足が深刻。省力化・自動化のニーズは高い」など、現地農家のビジネス事情も交えながらの報告は、会場の大きな関心を集めました。

タイにおける、みちびきを活用した新サービス実証

── 豊田通商 藤井氏

藤井氏の講演スライド

渋滞状況を把握する新サービスの実証実験

豊田通商の藤井氏

豊田通商の藤井氏

豊田通商株式会社の藤井康弘氏(化学品・エレクトロニクス本部 ネクストモビリティエレクトロニクス事業部 コネクティッドグループ グループリーダー)は、みちびき受信機を搭載した高精度プローブ車を使って渋滞状況を把握する新サービスについて、今年3月にタイで行った実証実験の報告を行いました。同社はすでに現地でタクシー1万台にGPS端末を搭載し、収集されたデータをもとに渋滞情報を提供するサービス(TSQUARE)を事業化しています。物流会社などを顧客に持つほか、スマホアプリでの情報提供や、テレビの情報番組等での利用なども進んでいるといいます。

もともとは2010年度に実施された実証実験がきっかけとなって始まったビジネスですが、現在のGPS端末では車線ごとの渋滞状況の把握ができないという課題も浮かび上がっていました。報告では、みちびきの利用で車線単位の渋滞はどの程度まで把握でき、それに基づいたルートガイド情報によりどの程度の時間短縮が可能になるか、プローブ車8台を用いた実験の結果が紹介されました。

(取材/文:喜多充成・科学技術ライター)

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