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日本無線、みちびきのセンチメータ級測位に対応したチップ開発に着手

2017年01月20日

日本無線株式会社は1月11日、みちびきのL6信号、およびマルチGNSSに対応した測位チップ「JG11」の開発に着手したと発表しました。

「JG11」は、センチメータ級測位を実現するみちびきのL6信号の補強データによる測位を行える測位チップです。従来のGNSS受信機の測位精度が数m単位であったのに対して、誤差がわずか数cmの高精度な位置精度が可能なL6信号の機能と、みちびき(L1C/A、L2C)、GPS(L1C/A、L2C)、GLONASS(G1C)、BeiDou(B1)、ガリレオ(E1)に対応したマルチGNSSの機能を、小型のチップに内蔵します。

L6信号と、その他の衛星システムを1チップ化

L6信号と、その他の衛星システムを1チップ化(同社の発表資料より)

同社の発表によると、海外のみちびきサービスエリア外の地域では、通信ネットワークを通じた外部補正データを利用したRTK測位(Realtime Kinematic、固定点の補正データを移動局に送信してリアルタイムで高精度に位置を測定する方法)を利用することで、センチメータ級精度が可能です。

また、マルチGNSSによる測位では、GPSのL1C/AとL2Cの2周波を利用した測位により電離層伝搬遅延を補正でき、測位精度を向上させて測位までの初期収束時間の短縮を図ります。同社の従来製品に比べて、初期収束時間は95%改善するとのことです。

L6の補強信号によりセンチメートル級精度を実現

L6の補強信号によりセンチメートル級精度を実現(同社の発表資料より)

このほか、トンネルや都市部のビルの谷間など、GPS信号が届きにくい環境でも位置を特定できるように、デッドレコニング(Dead-Reckoning、自律航法)機能にも対応します。

このチップは、将来の自動運転システムへの組み込みに備え、車載品質基準(AEC-Q100規格、AEC:Automotive Electronics Council)を満たしています。自動運転システムに組み込めば、測位精度が向上して衛星測位だけで自車の走行レーン判定が可能となり、従来よりも精密な車両位置推定が可能となります。

高精度測位の利用事例

高精度測位の利用事例(同社の発表資料より)

今週1月18日(水)~20日(金)までの3日間、東京ビッグサイトで開催されている「第9回オートモーティブワールド」に、この測位チップ「JG11」を参考出展しています。同社は、センチメータ級の高精度測位が実現すれば、自動車の自動運転システムに限らず、農業や鉄道安全システム、IT施工など、幅広い分野での利用が期待されるとコメントしており、今後は2018年秋にサンプルリリースを予定しています。

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※ヘッダの画像は、イメージです。本文画像提供:日本無線株式会社