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日建リース工業、追跡モジュール搭載パレットのレンタルサービスを開始

2016年10月23日

建設・物流資材のリースと販売を行う日建リース工業株式会社はこのほど、物流パレットにGNSS受信機を搭載した、追跡モジュール付物流パレットのレンタルサービスを開始しました。
このサービスは、ユーブロックス(u-blox AG、本社・スイス)製の3G/LTE通信機能付きGNSS受信機からなる追跡モジュールを搭載した物流パレットを、回収費用込みの安価な価格でレンタルするという、物流業界では初めての試みです。日建リース工業は、この追跡モジュールとレンタルサービスを「TranSeeker(トランシーカー)」と名付け、普及を図りたいとしています。

追跡システムの画面表示

追跡システムの画面表示

追跡できれば、回収できるし、紛失もしない

工場や倉庫などでフォークリフトと共に使われている荷物を載せる台のことを「パレット」と言います。正確には「荷物の保管、構内作業、輸送のために使用される荷台」で、日本では1970年にJIS規格で定められたT11型(1100mm角・144mm厚)の「一貫輸送用 平パレット」が広く使用されています*(*一般社団法人日本パレット協会による)。文字通り「縁の下の力持ち」として物流の現場で使われているものですが、いったん役割を終えたパレットの回収や再利用は、実はそれほど進んでいないのが実情です。

「使い終わったパレットがどこにどれだけあるのかが分からないため、わざわざ回収のトラックを出す手間やコストをかけられないというのが、再利用が進まない大きな理由の1つです。また、パレットは “なくなってしまう” ことも多く、荷主さんが紛失弁済の費用を見積もれずにレンタルを嫌がるケースが少なくありません。そのため、比較的安価な木製パレットのワンウェイ使用が選ばれてしまい、そこでムダになっている資源や費用も相当な量に上ります」(日建リース工業株式会社 物流事業本部企画部 津村光三氏)

ウッドプラスチックを原材料とした回収サービス付パレット

ウッドプラスチックを原材料とした回収サービス付パレット

日建リース工業では、「パレットを追跡できれば、回収できるし、なくなりもしない」と考え、2年前からこのシステムの開発に取り組んできました。そして、ユーブロックスに追跡モジュールの製作を依頼。みちびきとGPS/GLONASSに対応したGNSSによる測位と、携帯基地局を使った測位を併用し、3G/LTE通信機能を備えたモジュールをつくり、物流パレットに組み込むアンテナの位置や形状など細部を詰めた上で、9月のサービス開始にこぎつけました。

レンタカーで言えば「乗り捨て無料」のサービス

回収サービス付パレットレンタル「TranSeeker」の仕組み

回収サービス付パレットレンタル「TranSeeker」の仕組み

レンタル料金には、使用済みパレットの回収費用も予め含まれています。レンタカーで言えば「乗り捨て無料」のサービスです。しかも、そのレンタル料金は「木製パレットのワンウェイ使用より安く」設定されています。これは、追跡モジュールを搭載したことでパレットが「どこに、どれだけあるか」把握でき、回収が容易になって実現したものです。

荷主側ではレンタルするパレットの全数を追跡モジュール付にする必要はなく、たとえば10個に1個の割合で追跡モジュール付を加えるだけで、木製パレットの代替という目的を十分に果たせます。

位置情報だけでなく温度、加速度の検知・通信も可能

「TranSeeker」のモジュール(表面)

「TranSeeker」のモジュール(表面)

(裏面)

(裏面)

また、「TranSeeker」のモジュールは、位置情報だけでなく温度、加速度の検知・通信も可能で、RFID(Radio Frequency IDentification、非接触タグ)の付加も容易です。言わば「縁の下からのIoT」ということになります。

「単に物流コスト削減の目的だけでなく、精密機器や医薬品、生鮮食料品など、トレーサビリティ(traceability、追跡可能性)を確保して付加価値を高められるような商品でも使っていただきたいと思います」(前出・津村氏)

日建リース工業は、今回のサービス開始に当たって2万個の「Transeeker」対応パレットを準備。幅広い荷主からの注文に応えていきたいとしています。

参照サイト

※ヘッダの画像は、イメージです。本文画像提供:日建リース工業株式会社