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ラズパイマガジン4月号はGPS測位モジュール基板が付録

2017年02月13日

ビジネス専門誌などを手がける出版社の日経BP社は、2017年2月15日発売の電子工作専門誌「ラズパイマガジン4月号」を、GPS測位モジュールのプリント基板を付録に付けて販売します。測位モジュールの一部が、雑誌の付録になるのは日本ではおそらく初めてのことです。
同誌は、コンピュータの基本機能をクレジットカードサイズに収めた超小型PC「Raspberry Pi」の専門誌です。「Raspberry Pi」は英国に本拠を置く同名の財団法人が教育用のコンピュータとして企画・販売したもので、同財団が非営利法人であることから価格が低く抑えられています。2012年2月に最初のモデルが35USドルで発売され、世代を重ねながら現在までに約1100万枚以上が販売されています。

「IoTの間口を広げる役割を果たす」

「Raspberry Pi」を使えば、LEDを点滅させたり、温度計や照度計などの環境センサによるデータ取得が比較的容易なことから、教育用や電子工作だけなく、多くのビジネス用途でも使用されています。雑誌を企画した日経BP社ラズパイマガジンの安東一真編集長によれば、「IoTの間口を広げる役割も果たしている」といいます。

安東編集長

「ラズパイマガジン」の安東一真編集長

今回、電子機器や部品の開発・販売を株式会社ビット・トレード・ワン(神奈川・相模原市)との協力で、位置や時刻をラズパイ(Raspberry Pi)に知らせるセンサとして、GPS測位モジュール「GPSCAP」が企画され、プリント基板が雑誌の付録として提供されることになりました。基板の上に組み付けられる部品がキットとして雑誌とは別に販売されるほか、組み立て済みの完成品も販売されます。

Raspberry Piと組み合わせた状態

Raspberry Piと組み合わせた状態(画像提供:日経BP社)

別売されるキット

部品はキットとして別に販売される

GPSロガーとしての使用例(画像提供:ビット・トレード・ワン/ベース地図:Google Map)

GPSCAPをRaspberry Piと組み合わせることで、位置情報を継続的に記録するGPSロガーとしての使用が可能となります。安東氏は「当社主催のコンテストでは毎回、あっと驚くようなアプリケーションやシステムが寄せられます。GPSモジュールを生かしてラズパイを戸外に連れ出し、さらに驚くようなアイデアが広がるのではないかと期待しています」と語っています。

(取材/文:喜多充成・科学技術ライター)

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