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フジタ、ドローン測量を切盛土工事の出来高管理に活用

2018年03月22日

大和ハウスグループとして建設業や不動産事業などを行う株式会社フジタは、切盛土工事の日々の出来高管理にドローン測量を活用する新技術「デイリードローン」を、同社の施工道路工事の盛り土作業において実証し、運用を開始しました。

ドローン操作

「GPS測位機能付き対空標識」を評定点に使用

デイリードローンは、日々の土工事の作業終了後にドローンを飛行させて、撮影写真データの点群処理から土量算出までを当日中に完了させる測量技術です。同技術により、基準測量から点群データ解析までの一連作業に要する時間を、従来の3分の1に短縮でき、土量計算など日常の出来高管理において現場で気軽に利用することができます。

デイリードローンの概念図

デイリードローンの概念図

基準測量にはGPSを搭載した評定点を利用することで、評定点の設置~測量~座標データの入力など、煩雑な一連の手間を省略することが可能となりました。この評定点には、エアロセンス株式会社が開発したGPS測位機能付き対空標識「エアロボマーカー」を使用しています。
さらに、ドローンによる写真撮影時に、写真枚数や画素数、点群密度などにおいて現場の土量管理に必要な精度を確保できる条件を設定することで、データサイズを抑制し、処理時間の大幅短縮を実現しています。

この技術を活用することで出来高管理の地上測量が不要となり、現場の測量工数とデータ処理工数を大幅に削減できます。また、ドローン測量は重機稼働中でも実施できるため、測量担当職員の負担も軽減することができます。

これまでのドローン測量の課題を解決

デイリードローンは、評定点設置作業の省力化と点群データ解析作業の時間短縮を図る簡易測量でありながら、出来形精度については±50mmの確保と算出土量の誤差±5%以内を達成しています。また、高精度の測量が必要な場合は、写真撮影時の設定条件を変更すれば、従来と同様にi-Constructionにおける要求精度を確保することも可能です。

適用機器と解析手順

適用機器と解析手順

近年は、ドローンの高性能・低価格化によりドローン測量が普及しつつあり、国土交通省が進めるi-Constructionで規定された工事着工前の起工測量や、竣工時の出来形測量に多く活用されています。

一方、ドローン測量では、事前準備として評定点を設置し、トータルステーションを用いて測量作業を行い、写真撮影後の点群データ解析処理を行うまでに膨大な費用と時間が必要となります。測量した評定点を、工事の進捗に合わせて設置・撤去を繰り返す必要も生じます。さらに、解析処理に時間がかかり、出来形データの外注時の責任の所在の明確化や、山間部などにおいて作業所の通信環境に影響されるといった問題もありました。

このような課題があり、現在はまだ、ドローン測量を施工途中の日々の測量で手軽に活用できるには至っていません。デイリードローンは、その課題を解決するために開発された技術であり、日常の出来高管理に活用することで、適切な工程管理や生産性・品質の向上が期待されています。

参照サイト

※ヘッダの画像は、イメージです。本文画像・図版提供:株式会社フジタ