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4月22-24日、世界各地でハッカソン「NASA Space Apps Challenge」を開催

2016年05月05日

NASAやJAXAが提供している宇宙・地球環境・衛星関連のオープンデータを使ったアプリやグッズを開発するハッカソン「NASA Space Apps Challenge」(SpaceApps)が4月22~24日にかけて世界各国で同時に開催されました。

5回目の今年は、世界で100都市以上が参加

ハッカソンはハック(Hack)とマラソンをかけ合わせた造語で、限られた時間の中でプログラムをコーディングするイベントです。2012年に「International Space Apps Challenge」として始まり、これまで4回にわたって開催されました。

2015年には、高精度測位方式の「RTK-GNSS」を専用受信機ではなくスマートフォンで実現する「Toward HyperLocation for Everyone」が東京会場の優秀賞に選ばれるなど、過去には衛星測位に関連した作品も生まれています。

5回目となる今年は全世界で100以上の都市が参加し、日本でも東京・中央区で「Space Apps Challenge Tokyo」(4月23・24日)が開催されたほか、会津市やつくば市、相模原市、福井市、宇部市など各地で開催されました。ここでは、東京会場の模様をレポートしましょう。

「Space Apps Challenge Tokyo」の会場

東京会場「Space Apps Challenge Tokyo」の作業風景

このイベントでは、毎年、NASAによって「チャレンジテーマ」と呼ばれる開発テーマが設定されます。今年は「Aeronautics(航空工学)」「Space Station(宇宙ステーション)」「Solar System(太陽系)」「Technology(技術)」「Earth(地球)」「Journey to Mars(火星旅行)」の6つのテーマが設定されました。

東京会場では、4月13日に開催されたプレイベント「Input Day」でアイデアワークショップなどを実施した上で、ハッカソン本番に向けて各チームがエントリー。ハッカソン初日の4月23日にはソフトウエア開発者を始めデザイナーやプランナー、研究者など約60人が集まりました。

初日の午前中、まず開発内容を発表した後、チームごとにテーブルに分かれて作業がスタート。わずか2日間でアプリや作品を完成させなければならないとあって、中には夜遅くまで会場で作業を進める人もいました。また、世界同時開催ということで、東京と米国・ボストンで協力しながら開発する混成チームや、国内の他会場と連携して開発するチームもありました。

2日目の4月24日は正午まで開発を行いました。その後、各チームが成果発表をプレゼンテーションしたほか、ブースで実際に作品を試すことができるタッチ&トライの時間も設けられました。

衛星測位に関連した「KEvol view」や「Linkress」

今年は、衛星測位関連の作品として、GPSやみちびき、GLONASSなどマルチGNSSによって取得した位置情報をもとに、NASAが公開している気象データを活用すると共に、通信衛星から最新の情報を取得しながら、それらの情報をもとに最適な航路をリアルタイムに提示する「KEvol view」という作品が生まれました。

「KEvol view」

「KEvol view」

他にも位置情報を活用した作品として、気象データや衛星の位置とリンクした位置情報ゲーム「Linkress」や、月と地球の陣営に分かれて陣取り合戦を行う「NASAGRESS」などが登場しました。また、ユニークな作品として、観測衛星や測位衛星などさまざまな衛星に向けてデバイスを向けるとグラスが鳴る「カンパイサテライト」という作品も創出されました。

「Linkress」

「Linkress」

「NASAGRESS」

「NASAGRESS」

「カンパイサテライト」

「カンパイサテライト」

可視化した衛星軌道がツイートする「チャテライト」など

測位衛星関連以外の作品としては、宇宙ステーションにおいて入浴を実現する「Wearable Bath」や、機械学習技術(ディープラーニング)を用いてSFエンタテインメント雑誌を自動生成する「マー」、人工衛星の軌道を可視化してツイートを行う「チャテライト」、VR(バーチャルリアリティ)による火星の映像を楽しめる「Mars VR」、宇宙に惑星を自由に配置してその結果を投稿できる子ども向けアプリ「Tell Star」など、さまざまな作品が生まれました。

「マー」

「マー」

「Wearable Bath」

「Wearable Bath」

「チャテライト」

「チャテライト」

「Tell Star」

「Tell Star」

最後に総合審査の結果が発表されました。最優秀賞に選ばれたのは「チャテライト」、優秀賞には「Linkress」が選ばれました。また、参加者の投票によって決まる「People's Choice」には「Tell Star」が選ばれました。

東京会場で「最優秀賞」及び「優秀賞」、「Pepple's Choice」を受賞した3チームは、今後まもなくグローバル・コンペティションに挑戦します。その後、投票や審査を経て、グローバル・アワードが発表される予定です。

関連情報

※ヘッダ画像は「NASA Space Apps Challenge」のグローバルサイトより