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チェコ共和国大使館でGNSSのワークショップ開催

2016年12月29日

今年7月に都内で行われたGNSSソフトウェアのワークショップの模様を紹介します。7月21日、東京・広尾のチェコ共和国大使館でSBAS(衛星航法補強システム)/GNSS関連ソフトウェアのワークショップが開催されました。主催はチェコの首都プラハに本社を置くイグアスソフトウェアシステムズ社(以下、イグアス社)で、後援・サポートに同国大使館および、同国産業貿易省の出先機関であるチェコインベスト、一般財団法人日欧産業協力センター、測位衛星技術株式会社が加わっています。

プラハは、欧州の宇宙開発利用の中心地の一つ

冒頭、チェコ共和国駐日特命全権大使であるトマーシュ・ドゥプ氏の開会挨拶に続き、来賓として衆議院議員の桜田義孝氏が登壇。桜田氏は、参加できたことへの謝辞を述べた上で「これを機会にチェコに対する理解を深めたい」と挨拶しました。

(左から)桜田議員、ドゥプ大使とイグアス社のバレシュ社長

(左から)桜田議員、ドゥプ大使とイグアス社のバレシュ社長

ワークショップでは、最初に測位衛星技術株式会社 代表取締役社長の鳥本秀幸氏が、イグアス社の製品ラインナップを紹介しました。

測位衛星技術の鳥本社長

測位衛星技術の鳥本社長

イグアス社のバレシュ社長

イグアス社のバレシュ社長

続いてイグアス社 代表取締役社長のピーター・バレシュ氏が登壇し、欧州の測位衛星システム「ガリレオ(Galileo)」の現状と、EU(欧州連合)の専門機関としてその普及・運用を担うGSA(European GNSS Agency、本部・プラハ)の活動について概説し、「プラハは欧州の宇宙開発利用における中心地の一つ」とアピールしました。

また、チェコインベスト(チェコの産業貿易省が設立したビジネス・投資開発庁)駐日代表のミハル・ジジラフスキー氏は、日本企業の欧州投資先として英・独・仏に続く4番目の国であるチェコ共和国の、経済状況を始めとする投資環境を解説し、活発な航空宇宙産業の現況を報告しました。

イグアス社が製作に関わる4製品を紹介

イグアス社のバレシュ社長は、ESA(European Space Agency、欧州宇宙機関)やGSAとの緊密な関係を説明しつつ、同社の沿革や製品群を説明しました。

イグアス社のドゥベック氏

イグアス社のドゥベック氏

それを受けて、同社のシニアエンジニアのジリー・ドゥベック氏が、同社が製作に関わっている4つのソフトウェア製品・サービスの解説とデモンストレーションを行いました。

1)SBAS Educational tools:ESAウェブサイトで公開されている、SBASのメッセージ構造等を習得するための教育ソフト群。
2)EVORA:ESAで使用されている、測位衛星(GNSS/SBAS)の状態をリアルタイムで監視するシステム。
3)SBAS Simulator II:多周波対応のSBASシミュレーター。4機が整備された後の準天頂衛星みちびきもエミュレーション(擬似的に実行)できるので、日本に来なくても、みちびき対応製品の開発が可能となる。
4)SENDAI:GNSS衛星の軌道やクロックエラーを常時監視し、アノマリー(異常)に対し、警報を発出し、詳細な分析を行うシステム。ESAとの緊密な連携により開発された。

ワークショップは盛況のうちに終了しました。その後、大使館内で行われた懇親会でも、内外の専門家らによる活発な意見交換が行われました。

(取材/文:喜多充成・科学技術ライター)