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東京ビッグサイトで「ワイヤレス・テクノロジー・パーク2017」開催

2017年06月20日

無線通信技術の研究開発に焦点を当てた国内最大級のワイヤレス専門イベント「ワイヤレス・テクノロジー・パーク2017」(WTP2017、主催:国立研究開発法人情報通信研究機構、YRP研究開発推進協会、YRPアカデミア交流ネットワーク)が5月24~27日の3日間、東京・有明の東京ビッグサイトで開催されました。

位置情報サービスの展示ブースを集めたエリア

昨今は5G(=次世代の移動通信方式)、IoT(=Internet of Things、モノのインターネット)、ITS(=Intelligent Transport Systems、高度道路交通システム)などワイヤレス通信をめぐるキーワードと共に、屋内測位や衛星測位への関心も高まってきました。IoTには位置情報が必要であり、そのための測位技術も進化しています。今年度のみちびき2~4号機の打ち上げにより、衛星測位の高信頼化・高精度化が進展し、測位技術が本格的な実用化の時代を迎えるとの認識のもと、最新技術情報の展示とセミナーが実施されました。当日の会場から衛星測位関連の話題をいくつかご紹介します。

衛星測位技術を利用した展示ブース

▽小峰無線電機株式会社

高周波コネクタやケーブル加工を手がける小峰無線電気株式会社は、約3年間の開発期間を経てこの4月から受注を開始したマルチGNSS対応・多周波小型アンテナQZシリーズを初出展しました。

同社営業部部長の加藤賢氏(左)と、開発技術部部長の花宮俊彦氏(右)

同社営業部部長の加藤賢氏(左)と、開発技術部部長の花宮俊彦氏(右)

QZシリーズのアンテナ

QZシリーズのアンテナ

アンテナカバーには日の丸とみちびきの8の字軌道をイメージさせるカラーリングが施され、外形は直径93.5mmとコンパクトサイズ。みちびき/GPS/GLONASS/BeiDou/ガリレオの各衛星システムに対応し、みちびきのL6信号に対応するモデル(QZ16a)もラインアップされています。開発には独立行政法人国立高等専門学校機構 熊本高等専門学校、アイサンテクノロジー株式会社も関わっています。

▽株式会社構造計画研究所

株式会社構造計画研究所は、フィールドでの受信状態を模擬する衛星測位分析ツール「GPS-Studio」や、GNSS信号シミュレータ「SDR-SAT」を出展しました。

▽一般社団法人日本UAS産業振興協議会

ドローン普及の中心的な役割を担う一般社団法人日本UAS産業振興協議会(JUIDA)は、WTP2017と同時開催された「IDE TOKYOドローンソリューション&技術展」に企画協力し、ブース出展を行いました。

JUIDA理事長・東京大学大学院教授、鈴木真二氏

「たくさんのドローンが自在に空を飛び回る社会には不可欠となる、搭載可能な高精度高性能で軽量の測位チップの登場を心待ちにしています」(JUIDA理事長・東京大学大学院教授、鈴木真二氏)

▽Skylink Japan

MATRICE600 PRO

MATRICE600 PRO

ドローン大手DJI製品の販売と空撮システムの提供を行うSkylink Japan(株式会社WorldLink & Company)は、同時開催のIDE TOKYOドローンソリューション&技術展で、DJI社プロフェッショナル向け空撮プラットフォーム「MATRICE600 PRO」に、RTK測位機能を付加した実験機を展示していました。
冗長性のために従来から3機のGPSアンテナを装備していましたが、さらに機体に2機、基準局として1機のアンテナが加わったシステムです。

同社代表取締役・須田信也氏

「センチメータの精度が実現すれば、何テイク目であっても毎回同じようにカメラが動く、クレーンカメラのような撮影システムがドローンで実現します。みちびきによる測位の高精度化に期待しています」(同社代表取締役・須田信也氏)

▽ロケーションサービスパビリオン

このほかWTP2017内の「ロケーションサービスパビリオン~IoTに必要な位置情報、衛星測位、屋内測位~」には、測位に関連する団体として、準天頂衛星システムサービス株式会社のほか、アイサンテクノロジー株式会社、一般財団法人衛星測位利用推進センター(SPAC)、測位衛星技術株式会社、東京海洋大学、一般社団法人測位航法学会など12企業・団体が出展しました。

準天頂衛星システムサービス株式会社

準天頂衛星システムサービス株式会社

アイサンテクノロジー株式会社

アイサンテクノロジー株式会社

測位衛星技術株式会社

測位衛星技術株式会社

一般社団法人測位航法学会

一般社団法人測位航法学会

専門家によるセミナーも開催

セミナー会場では、無線通信技術の関係者向けに、衛星測位の専門家による講演会も開催されました。
  • 最近のGNSSの話題と準天頂衛星の利活用(東京海洋大学海洋工学部 久保信明准教授)
  • 受信チップの性能評価や、最新ファームウェアの導入により測位性能が向上した話題などを紹介しました。

  • 準天頂衛星システムの開発整備及びその利活用(日本電気株式会社 曽我広志氏)
  • みちびきの概要や内閣府への移管、試験サービス開始に関わる報告などをしました。

  • 準天頂衛星システム運用開始前夜/利用実証の全容とそこから見えてくる活用シーンとは(衛星測位利用推進センター 松岡繁氏)
  • 各種実証実験の報告や、毎年実施されているロボットカーコンテストへの参加呼びかけなどをしました。

  • 精密単独測位と地理空間情報(アイサンテクノロジー株式会社 細井幹広氏)
  • 測量や地図の基本知識と、高精度の衛星測量で明らかになった地図の不整合の問題、電子基準点の情報を使った精密計測の話題などを紹介しました。

左から久保氏、曽我氏、松岡氏、細井氏

左から久保氏、曽我氏、松岡氏、細井氏(会場にて)

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