コンテンツです

MADOCA利用検討会の設立総会が開催

2016年06月23日

6月15日、東京海洋大学・越中島キャンパス(東京・江東区)でMADOCA利用検討会の設立総会が開催されました。MADOCA(Multi-GNSS Advanced Demonstration tool for Orbit and Clock Analysis)は、JAXA(国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構)により開発された、GPSやGLONASSなど複数のGNSS衛星の軌道と時刻を高精度に推定するシステムです。今年3月29日に東京大学で行われた設立準備会合を経て、この日は45団体・企業が参加しての設立総会となりました。

幹事会・代表に選出された東京大学の柴崎教授

幹事会・代表に選出された東京大学の柴崎教授

総会では設立趣意書や規約の確認に続き幹事が選出され、今後の活動として4つのワーキングチームが設置されました。幹事会は、東京大学の柴崎亮介教授が代表、東京海洋大学の久保信明准教授が副代表となり、他に神武直彦氏(慶應義塾大学 准教授)、長尾 朗氏(株式会社本田技術研究所)、近藤仁志氏(古野電気株式会社)、松ヶ谷和沖氏(株式会社デンソー)の4氏が選出され、事務局を日立造船株式会社の五百竹義勝氏が務めます。

<4つのワーキングチーム>
・連続観測ワーキングチーム:
 海洋、地盤、気象、測量などの連続観測にかかるMADOCA利用と課題の検討、実証、報告
・モビリティ1ワーキングチーム:
 自動車等の高速移動体におけるMADOCA利用と課題の検討、実証、報告
・モビリティ2ワーキングチーム:
 農機・建機等の低速移動体におけるMADOCA利用と課題の検討、実証、報告
・技術基盤ワーキングチーム:
 測位技術の観点からの考察、改善検討、標準化の検討

当面は2018年まで、内外でMADOCA利用を推進へ

総会に続き、講演会が行われました。柴崎氏による基調講演「海外における高精度測位サービスの利用可能性」では、GNSSを利用した新たなサービスに期待がかかる、東南アジア諸国の活発な動きが報告され、「刺さるサービス」(=利用者ニーズに即した魅力あるサービス)の必要性を訴えました。

また、デンソーの松ヶ谷氏は、総発生件数のうち「人の要因が95%」とされる交通事故の激減を目指し、運転支援・自動運転の技術開発を加速するために今年1月に設立した同社のADAS(Advanced Driver Assist System)推進部について紹介した上で、2周波測位とデッドレコニング(自律航法、Dead Reckoning=DR)技術を組み合わせて行った実証実験の結果を紹介しました。

講演中の松ヶ谷氏

講演中の松ヶ谷氏

古野電気の近藤氏は、汎用品の安価なDR機能付きGPS受信機とPPP(搬送波精密測位、Precise Point Positioning)を組み合わせたプロトタイプ受信機による実証実験の結果を報告し、「(MADOCAの)欠点に見える部分や使いにくさを取り除き、広く便利に使えるよう、知恵を出し合いましょう」と訴えました。

近藤氏の講演スライド

近藤氏の講演スライド

MADOCA利用検討会は、2018年までを当面の活動期間とし、純国産技術であるMADOCAの内外での利用推進に資する活動に取り組みます。なお、会の英文名称は"Investigative Community for Utilization of MADOCA"となっています。

参照サイト

関連ページ