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LBJ2018でみちびきの最新動向を紹介する講演と展示

2018年06月28日

ネットワークコンピューティングをテーマにした展示会「Interop Tokyo 2018」の併催イベントとして、6月13~15日、千葉・幕張メッセで「ロケーションビジネスジャパン(LBJ)2018」が開催されました。位置情報ビジネスとみちびきの最新動向を紹介する2つの講演と、みちびき対応の衛星測位に関連した6つの展示ブースを紹介します。

セミナー会場での講演

セミナー会場での講演

講演1)位置情報ビジネスの最新動向

── 慶應大学・神武教授

慶應大の神武教授

LBJ2018の実行委員長を務める慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科の神武直彦教授は、デバイスやサービスプロバイダー、測位システム、ユーザー、ローカルビジネスオーナー、地理空間情報プロバイダーなど位置情報ビジネスを構成するさまざまな要素を紹介した上で、衛星測位システムの概要やみちびきの機能、マルチGNSS時代の到来といった衛星測位の話題を取り上げました。このほか、映像から3D地図を作成する技術や、人流分析、エリアプロモーション、ドローンなど、LBJ2018で行われる講演や出展された技術を紹介しつつ、位置情報ビジネスの最新トレンドについて解説しました。

講演2)みちびきの最新状況と利用動向

── 内閣府・飯田企画官

内閣府の飯田企画官

内閣府宇宙開発戦略推進事務局の飯田洋企画官(準天頂衛星システム戦略室)は、みちびきが提供するサービスの概要を説明した上で、みちびきに対応した受信機の開発動向について解説しました。まず「GPS補完機能」では、主要チップメーカーの対応がほぼ完了し、市販のスマートフォンへの搭載が進んでいるとする一方で、「サブメータ測位補強サービス」はソフトバンク株式会社や日本無線株式会社、「センチメータ級測位補強サービス」は、日本無線のほか三菱電機株式会社やマゼランシステムズジャパン株式会社などによる受信機の開発が進行中で、今後順次販売される予定だと語りました。また、みちびきの利活用事例を具体的に紹介し、「みちびきは受信機さえあれば無償で使用できます。今後は“位置情報インフラ”として皆さまに積極的に使っていただきたい」と利用を呼びかけました。

展示会場

展示会場

展示1)センチメータ級測位によるドローンの自律飛行技術

── 株式会社SUBARU、NEDOほか

展示された無人航空機

展示された無人航空機

尾翼に三菱電機のAQLOCを搭載

尾翼に三菱電機のAQLOCを搭載

この展示ブースでは、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)、株式会社SUBARU 航空宇宙カンパニー、日本無線株式会社、日本アビオニクス株式会社、株式会社自律制御システム研究所、三菱電機株式会社などが共同で開発する、ドローンの自律的ダイナミック・リルーティング技術が紹介されました。これは、みちびきによる高精度な測位に基づいて衝突回避や緊急着陸、飛行経路の変更などをドローンが自動的に判断して実施する技術です。会場には、みちびきのセンチメータ級測位補強サービスに対応した三菱電機の受信機AQLOC、及び電波センサー・光波センサーを搭載した無人航空機が展示されました。

展示2)みちびき対応GPSトラッカーを使うバスロケシステム

── コガソフトウェア株式会社

みちびき対応のGPSトラッカー

みちびき対応のGPSトラッカー

コガソフトウェア株式会社は、みちびきのGPS補完機能に対応した GPSトラッカーを使用したバスロケーションシステム「孝行デマンドバスLocator」を紹介しました。みちびき対応のトラッカーを使っているため、山間部など測位衛星からの電波が入りにくいエリアでも精度の高い測位が可能です。公共交通オープンデータの標準規格である「GTFS(General Transit Feed Specification)」に対応している点も特徴です。

展示3)タブレット端末と接続する自車位置検出ユニット

── 古野電気株式会社

スマートGPS

スマートGPS

多周波マルチGNSS受信機ボード

多周波マルチGNSS受信機ボード

古野電気株式会社は、Android/Windowsタブレットと接続することで高精度な測位を実現する自車位置検出ユニットPT-G1を展示しました。同ユニットはみちびきの衛星測位サービス(L1C/A)に対応し、加速度センサーやジャイロセンサーを内蔵すると共に、車速パルスも入力可能で、タブレットとUSB接続することでメーカー純正品クラスのナビゲーションを実現します。このほか、多周波マルチGNSS受信機ボードも展示しました。

展示4)みちびき対応のGNSS受信機や評価用ユニット

── マゼランシステムズジャパン株式会社

次世代多周波マルチGNSS受信機ボード

次世代多周波マルチGNSS受信機ボード

評価用の受信機ユニット

評価用の受信機ユニット

マゼランシステムズジャパン株式会社は、みちびきのセンチメータ級測位補強サービスに対応した次世代多周波マルチGNSS受信機ボードを展示しました。みちびきのL6信号を受信することが可能で、CLASとMADOCAの双方に対応しているため、海外でも使用できます。また、地上の基準点からの補正情報を利用した多周波マルチGNSS RTK受信機としても使うことができます。会場では、同ボードに各種入出力ポートを備えた評価用の受信機ユニットも展示しました。

展示5)みちびきの高精度測位に対応した受信機

── 株式会社コア

L6デコーダ

L6デコーダ

QZPOZ

QZPOZ

株式会社コアは、みちびきのセンチメータ級測位補強サービスをシステム構築可能なL6デコーダを展示しました。CLASとMADOCAの両方に対応し、2衛星×2チャンネル(L6D、L6E)の信号を同時に受信できます。また、みちびきのサブメータ級測位補強サービスに対応するほか、各国のGNSSやRTK測位にも対応した小型受信機QZPOZも展示しました。

展示6)みちびき対応のRFレコーダやGNSS受信機

── 測位衛星技術株式会社

MP7600シリーズ

MP7600シリーズ

測位衛星技術株式会社は、みちびき対応のRFレコーダ/プレーヤーであるMP7600シリーズを始め、みちびき対応のマルチGNSS受信機やリアルタイムGNSSシミュレーターなどさまざまな製品を展示しました。屋内外で高精度な時刻とタイミングを得られるシームレスPNT(Positioning Navigation & Timing)技術の紹介も行いました。

(取材/文:片岡義明・フリーランスライター)

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