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NTTドコモが、携帯電話ネットワークでドローン活用めざすプロジェクト

2016年10月31日

株式会社NTTドコモは、10月19日に「ドコモ・ドローンプロジェクト」の本格開始を発表しました。同社は9月6日に神奈川県、千葉県、福岡県の一部地域で「無人航空機における携帯電話の利用に係る実用化試験局の免許」を取得しており、それぞれの地域で具体的な実証試験や実用化試験が動きだしています。

電波法施行規則が改正され、プロジェクトが実現

そもそも携帯電話のネットワークは、主に陸上の移動体を想定して構築されています。電波を遮るものがない上空にある端末は、地上よりも多くの基地局と通信ができてしまいます。通信方式によっては、上空からの電波が基地局に影響を与えかねないという指摘もあり、さらに上空を移動しながら通信する端末が増えることで、未知の問題が引き起こされる可能性もあります。

また、基本的に無人航空機(UAV=Unmanned Aerial Vehicle)は操縦者からの電波が直接届く範囲でのみ運用されてきました。昨年(2015年)12月施行の改正航空法では、「無人航空機等は、目視(直接肉眼による)範囲内で無人航空機とその周囲を常時監視して飛行させること」と明記され、目視外飛行は原則禁止されています。「これによらない場合は、別途、国土交通大臣の承認が必要」と注記されています。

一方で、高速・大容量通信が可能な携帯電話ネットワークを使えば、より多くの画像・データ伝送が可能になります。また携帯電話ネットワークのカバーエリアの広さを生かすことで、より遠距離の飛行や目視外での操縦の可能性も開けます。

無人航空機に搭載した携帯電話の上空利用のイメージ

こうした背景から総務省は、パブリックコメントなどの手続きを経て電波法施行規則の一部を改正、実用化試験局の免許をNTTドコモに交付し「ドコモ・ドローンプロジェクト」が実現することになりました。言ってみればドローンを携帯端末化するプロジェクトの環境整備が行われてきた訳です。

福岡市内の離島で「買い物代行サービス」を実験

NTTドコモによる「ドコモ・ドローンプロジェクト」の取り組みは、1)仙台市とICTを活用したまちづくりに関する連携協定を締結(8月29日)、2)ドローンにおける携帯電話の利用に向けた実証実験を開始(9月9日)、3)新潟市における「ドローン実証プロジェクト」に関する連携協定を締結(9月21日)と、今年夏以降、矢継ぎ早に発表されてきました。

そして今回、11~12月に福岡市内の離島において、MIKAWAYA21株式会社、株式会社エンルートの2社と共同で、セルラードローン(=携帯電話ネットワークを利用するドローン)を活用した「買い物代行サービス」を行う実証実験が発表されました。

この実験は、福岡市内にある能古島(のこのしま)と九州本島間の約2.5kmの飛行航路、及び能古島島内で行われ、離島におけるシニア、子育て世帯に対し、電話で依頼を受けた商品をセルラードローンを活用して自宅まで配達します。

「買い物代行サービス」のイメージ

「買い物代行サービス」のイメージ(画像提供:MIKAWAYA21株式会社/株式会社エンルート/株式会社NTTドコモ)

実験には、国家戦略特区に指定されている福岡市も協力します。NTTドコモでは、セルラードローンの長距離目視外運航におけるサービスの実現性と、上空のドローン周辺の通信品質や地上の携帯電話ネットワークへの影響等を検証し、再来年度を目標にした商用化への検討も行うとしています。

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※ヘッダの画像は、イメージです。本文画像:総務省、MIKAWAYA21株式会社/株式会社エンルート/株式会社NTTドコモ