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国交省、陸海空の自動運転に関する技術フォーラムを開催

2018年12月06日

国土交通省は10月17日、都内で「第3回交通運輸技術フォーラム/宇宙でつなぐ陸海空の自動運転」を開催しました。このフォーラムは、交通運輸分野における最新の研究開発状況や研究成果を幅広く紹介しつつ、来場者から意見を集める場として行われており、今年で3回目を迎えます。

内閣府の行松審議官がみちびきをテーマに基調講演

増田氏、行松審議官

国土交通省の増田氏(左)と内閣府の行松審議官(右)

まず主催者を代表して、国土交通省の増田博行・大臣官房技術総括審議官が開会挨拶を行い、続いて内閣府宇宙開発戦略推進事務局の行松泰弘審議官が「準天頂衛星システムの活用と宇宙政策」をテーマに基調講演を行いました。行松審議官は、みちびきのシステムとサービスの概要説明に続き、自動運転、除雪車、無人航空機、船舶の自動離着桟、航空機の航法補強システムといった、さまざまな分野におけるみちびきの活用事例を紹介しました。

自動運転をテーマに前半は4氏が講演

德永氏、加藤氏、丹羽氏、川俣氏

左から国土交通省の德永氏、加藤氏、海上技術安全研究所の丹羽氏、国土交通省の川俣氏

さらに次の4氏が登壇し、自動運転をテーマに講演と報告を行いました。まず国土交通省航空局安全部安全企画課の德永博樹・企画調整官が「無人航空機(ドローン)の利活用のための環境整備」のタイトルで、ドローンの基本的な飛行ルールを定めた改正航空法の概要と、安全なドローン利活用に向けた環境整備の取り組みを紹介しました。

次いで国土交通省海事局海洋・環境政策課の加藤訓章・課長補佐が「自動運航船の実用化に向けた技術開発・環境整備」として、自動運航船に関連する主要施策を紹介し、技術開発支援事業・実証事業の状況を説明しました。またみちびきを活用した「自動離着桟システム」の技術開発も紹介しました。

国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所 海上技術安全研究所の丹羽康之・上席研究員は「自動運航船の衝突回避に係る要素技術」を講演しました。海上における衝突回避運転の方法を紹介し、各種センサーや測位システムなど、将来の自動運航船に必要となる要素技術について報告しました。

国土交通省港湾局技術企画課技術監理室の川俣満・課長補佐は「我が国港湾のコンテナターミナルの生産性革命」と題して、AIや自働化技術を組み合わせ、世界最高水準の生産性と良好な労働環境を備える「AIターミナル」のビジョンを解説しました。衛星測位では、GNSSを活用したRTG(荷役作業に用いられるタイヤ式門型クレーン)の遠隔操作化実証事業を紹介しました。

後半も自動運転を支える技術を3氏が解説

久保氏、柳澤氏、加藤氏

左から国土交通省の久保氏、ダイナミックマップ基盤の柳澤氏、トヨタ自動車の加藤氏

休憩をはさんだ後半の講演では3氏が登壇しました。まず国土交通省自動車局技術政策課の久保巧・専門官が「自動運転の実現に向けた環境整備等の取組について」を講演しました。自動車の安全基準策定を担当する立場から、自動運転車の安全技術ガイドラインの概要や、安全運転サポート車(サポカーS)の普及啓発、トラックの隊列走行実証実験などを紹介しました。

続いてダイナミックマップ基盤株式会社の柳澤哲二・取締役が「ダイナミックマップ基盤の整備に向けて」と題して講演しました。自動走行システムを支える両輪は、車両側の高度な自己位置推定技術と高精度三次元地図であると解説。約3万kmの自動車専用道に関しては今年度中に完了するというデータ整備のスケジュールや、北米での取り組みなどを説明しました。

最後にトヨタ自動車株式会社東京技術部の加藤昌彦・担当部長が「自動車における自動運転技術の動向」として、自動運転技術とは「認知→判断→操作」という人間の運転プロセスを機械が代行する技術であると位置付け、同社の自動運転に対する取り組みの歴史や現状を紹介しました。

内閣府と準天頂衛星システムサービス株式会社も出展

会場のロビーではパネル展示も行われました。内閣府及び準天頂衛星システムサービス株式会社は、実証事業や活用事例などのパネルや解説ビデオのほか、みちびき対応の受信機や「準天頂軌道 衛星模型」や「衛星数効果 解説模型」なども展示しました。

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