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ノキア、独自動車メーカー3社に地図事業「HERE」を売却へ

2015年08月07日

先にお伝えしていたフィンランドの電気通信機器メーカー「ノキア(Nokia)」のデジタル地図サービス事業「HERE(ヒア)」の売却をめぐる交渉について、ノキアは2015年8月3日(現地時間)、ドイツの大手自動車メーカー3社に28億ユーロ(約3,800億円)で売却することで合意に達したと発表しました。

同事業を売却するノキアの意向は今年春から報じられており、売却先の候補として、米国のタクシー配車アプリサービス・ユーバー(Uber)、中国最大の検索エンジン提供企業・バイドゥ(Baidu)、中国本土のインターネットサービス企業・テンセント(Tencent)などの名前が挙がっていました。
交渉に参加しているBMW、アウディ(Audi)、ダイムラー(Daimler)の3社はいずれもHEREのユーザーで、今回の買収により自動運転車の開発に必要な地図データや位置情報、交通渋滞解析技術を確保したことになります。

3社は今後、HEREの持ち株を3分の1ずつ所有する予定で、買収後もHEREは独立した子会社として存続します。HEREは、自動車や携帯端末、路上設置物からのデータをクラウドに収集することでリアルタイムで道路状況を反映した地図サービスを提供する開発を行っており、自立走行車の開発でも重要な役割を担うと見られています。

また、3社がHEREの技術を活用することで、単なる経路ナビゲーションにとどまらないプローブデータ(Probe-Car Data, 走行する車に装備された各種センサーから得られるデータ)とリアルタイムの地図情報を組み合わせた次世代のナビゲーションシステムの開発が期待されています。

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