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世界初の自動運転タクシー試験営業がシンガポールでスタート

2016年09月01日

2016年8月25日、世界で最初の自動運転タクシーの試験営業が、シンガポール国立大学に近い市中心部のワンノース地区で始まりました。実験を行うのは米国・マサチューセッツ工科大学(MIT)発のベンチャー企業、ニュートノミー(nuTonomy)です。先に米国のタクシー配車アプリサービス・ウーバー(Uber)が8月末からピッツバーグでの自動運転タクシーの実験開始を発表していましたが、それよりひと足早いスタートとなります。

技術者と緊急対応のドライバーが同乗

合計6台の車両はルノー(Renault)の電気自動車「ZOE(ゾエ)」と三菱自動車の電気自動車「i-MiEV(アイ・ミーブ)」を自動運転用に改造したもので、コンピューターを監視する技術者と緊急時に対応するためのドライバーが乗っています。乗車ポイントと降車ポイントはあらかじめ定められた地点となっており、利用者はスマートフォンの専用アプリを利用してタクシーを呼び出します。利用者は招待者に限定されており、料金は無料です。

2018年の商用サービス開始をめざす

ニュートノミ—は、4月からこの地域で自動運転車の公道走行試験を行ってきました。今回の試験営業はその延長として行われるもので、コンピューターシステムの性能を確認するだけでなく、配車プロセスや車両の運用、利用者の反応などのデータを収集します。同社のCEOであり共同創業者のKarl Iagnemma氏は、2016年末までに車両数を12台程度にまで増やして任意の場所での乗降が可能なサービスを試験し、2018年にはシンガポール国内のより広いエリアで商用サービスを開始したいとしています。

シンガポールでは他にも複数の自動運転のプロジェクトが進められています。公共交通大手のSMRTは、オランダの2ゲットゼア社(2getthere)と自動運転車の合弁会社を設立し、年末までのデモ走行を目指しています。また、陸上交通局は、米国の自動車部品メーカー大手、デルファイ(Delphi Automotive)にも自動運転タクシーの実験を認めており、デルファイでは来年にもこの実験を開始する考えを明らかにしています。

参照サイト

※ヘッダ及び本文画像提供:nuTonomy

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