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国土地理院が4月1日に全国の標高成果を改定

2025年03月31日

国土地理院が、標高の仕組みを衛星測位を基盤とするものに移行し、全国の基準点の標高成果を、2025年4月1日に衛星測位を基盤とする最新の値「測地成果2024」に改定します。改定により、現況にあった標高を迅速に取得することが可能になるとともに、大地震直後の復旧・復興工事において迅速に標高成果を利用することができるようになります。

詳細は、下記の国土地理院ホームページをご覧ください。

全国の標高成果の改定

令和7年度 全国の標高成果の改定(出典:国土地理院 報道発表資料)

みちびきサービスによって得られる高さ情報への影響について

1)測位で得た今期座標を、地図の元期座標へ変換する場合

みちびきから配信されているセンチメータ級測位補強サービス(CLAS)等は、測位を行った時点(今期)の座標を得られるサービスですが、一部の受信機では国土地理院が提供する地殻変動補正パラメータを用いて今期の座標を基準日(地図座標と一致する時点。元期)の座標に変換して出力することが可能です。
今回の標高成果の改定に伴い、4月1日から高さ情報の元期が2024年6月1日に統一されるため、地殻変動補正パラメータを用いて元期の座標を出力する際は、4月1日の前後で測位によって得られる高さ情報に地域によっては最大数十cm程度のズレが生じる可能性があります。

2)測位で得た楕円体高を、標高へ変換する場合

高さ情報について、衛星測位により直接得られる楕円体高は、1)の場合を除き、影響ありませんが、楕円体高をジオイド・モデルにより標高へ変換する場合、用いるジオイド・モデルの違いによって得られる標高に差が出る可能性があります。
例えば、ジオイド・モデルを国土地理院がこれまで公表してきた「日本のジオイド2011」から、4月1日に新たに公表する最新の「ジオイド2024 日本とその周辺」へ変更することで、同じ楕円体高であっても、変換により得られる標高には最大数十cm程度の差が生じる可能性があります。

これら衛星測位によって直接得られる高さ情報について、元期や標高への変換を行う場合、ユーザーが利用する受信機やアプリケーションの設定によっては、従来の値との差異が生じる可能性がありますので御注意ください。

参照サイト

関連ページ

※ヘッダ画像出典:地理院地図、及び国土地理院ホームページ

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