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ロケーションビジネスジャパンに出展された衛星測位の技術

2016年06月18日

2016年6月8日~10日の3日間、千葉・幕張メッセで行われた「Interop Tokyo 2016」とその併催イベント「Location Business Japan 2016」では、衛星測位に関連したさまざまな技術が展示されました。その中からいくつかを紹介します。

会場外観

幕張メッセ

アイサンテクノロジー/小峰無線電機

新型アンテナ

みちびきのL1/L5信号に対応した新型アンテナ

アイサンテクノロジー株式会社と小峰無線電機株式会社が共同で開発した高感度アンテナは、みちびきのL1・L5信号に対応したアンテナで、従来よりも大幅な小型化を実現しました。L5信号は樹木などの遮蔽を受けにくい特長があり、このアンテナとスマートフォンを組み合わせてクラウドサービスを利用することにより、山間部でもみちびきを利用した高精度なGNSS測量を行うことができます。

ナレッジスイート

CRMサービスを表示したPC画面

GPS位置情報と地図情報を活用したCRMサービスの画面例

ナレッジスイート株式会社(現・ブルーテック株式会社)のスマートデバイスを活用した顧客管理システム「GEO CRM.com」は、スマートフォンのGPS位置情報と地図情報を活用したCRM(顧客管理)サービスで、フィールドワーカーが業務で得た情報を、営業活動の中でその場で記録・共有できます。GPSの位置情報を活用して、現在地にもっとも近い顧客を検索したり、直行直帰型の勤怠管理を行ったりすることもできます。さらに地図アプリと連携して、現在地から顧客までの訪問ルート表示も行えます。

日立製作所

IT農業サービス

準天頂衛星システムを利用したIT農業サービス

総務省の「海外における準天頂衛星システムの高度測位信号の利用に係る電波の有効利用に関する調査」の委託を受け、日立造船株式会社、株式会社日立製作所、ヤンマー株式会社が共同で実施したもので、みちびきの活用による農業トラクターの自律走行などを実証しました。具体的にはPPP-AR測位(=基準点が不要の精密単独測位をベースに、衛星や搬送波初期位相に関する補正情報を与えて行う高精度測位)方式で生成された補正情報を、みちびきのLEX信号に載せてユーザーに送信するもので、インフラ未整備地域でも高精度測位が行えることを実証しています。また、IMU(慣性計測装置)技術を活用して、農業トラクターが稲の条間を5cmの精度で走行し、農作業することにも成功しています。

マイクロテクノロジー

車両管理システム

通信機能付き車載端末を活用した車両管理システム

マイクロテクノロジー株式会社が開発した、通信機能及びGPSを搭載した車載端末を使って車両管理を行う、テレマティクスを活用した車両管理サービスです。OBD II対応の車載端末は、車両に挿すだけで簡単に設置可能で、車両の運転情報や位置情報、車両情報、燃費情報などをパソコンやタブレット、スマートフォン上で確認できます。複数の登録車両の位置情報をリアルタイムに地図上に表示でき、速度違反や指定地域への出入りなどに応じてアラート表示やメール通知を行うこともできます。

参照サイト

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