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東京海洋大でGPS/GNSSシンポジウム2018を開催

2018年12月23日

第23回GPS/GNSSシンポジウム2018(主催・一般社団法人測位航法学会、共催・公益社団法人日本航海学会GPS/GNSS研究会)が10月30日~11月1日、東京海洋大学越中島キャンパス(東京・江東区)で開催されました。最終日がみちびきのサービス開始日に重なるタイミングで開催されたこのシンポジウムには「QZSS 4機体制が拓く近未来」と副題が付けられ、数多くの報告や将来への期待が語られました。

セッション1「QZSS/GNSSの動向」

内閣府・吉川和広(準天頂衛星システム戦略室)

初日のセッション「QZSS/GNSSの動向」では、まず内閣府宇宙開発戦略推進事務局の吉川和広(準天頂衛星システム戦略室)が「QZSSの将来計画について」のタイトルで講演しました。準天頂衛星プロジェクトのこれまでの経緯と、今後の7機体制構築に向けた活動状況として、追加3機の配置案や、スプーフィング対策となる測位信号の信号認証機能に関する検討の状況なども報告されました。

左から中川氏、斉藤氏、Dr. Jun Shen

左から日本電気の中川氏、日欧産業協力センターの斉藤氏、中国のDr. Jun Shen

このほか、中川貴雄氏(日本電気株式会社)と廣川類氏(三菱電機株式会社)による「みちびきの現状」(※発表は中川氏)、斉藤りか氏(日欧産業協力センター)の「ガリレオのサービス計画」、Dr. Jun Shen(Satellite Navigation Office, China)の「BeiDouの現状とサービス計画」などの講演・報告が行われました。

セッション2「受信機の動向」

続いて行われた、セッション2「受信機の動向」では、各社のみちびき対応受信機の状況やその利活用方法が紹介されました。特に茨城工業高等専門学校の岡本修氏(教授)が速報の形で報告したu-blox社の2周波受信モジュール「F9P」の性能評価は多くの関係者の注目を集めました。

上段左から岡本氏、鈴木氏、曽根氏。下段左から高橋氏、神崎氏、五百竹氏

上段左から茨城工業高専の岡本氏、マゼランシステムズジャパンの鈴木氏、三菱電機の曽根氏。下段左からコアの高橋氏、ニコン・トリンブルの神崎氏、グローバル測位サービスの五百竹氏

セッション2の講演は、次のとおり。岡本修氏(茨城工業高等専門学校)の「u-blox F9Pの測位性能評価(第一報)」、鈴木佑太朗氏(マゼランシステムズジャパン株式会社)の「みちびき補強信号を利用した移動体のGNSS位置精度とその継続性の強化」、曽根久雄氏(三菱電機株式会社)の「準天頂衛星システムCLAS対応受信機 -AQLOC紹介-」、高橋健吾氏(株式会社コア)の「コアのみちびきソリューションと今後の展開」、神崎政之氏(株式会社ニコン・トリンブル)の「Trimble Catalyst のご紹介・スマートフォンで高精度GNSS計測を実現!」、五百竹義勝氏(グローバル測位サービス株式会社)の「高精度測位補強サービスへの期待 -MADOCAによる海外展開」。

パネル「豊かで安心安全が供給出来る未来社会」

パネルディスカッション「豊かで安心安全が供給出来る未来社会」では、データ利活用、モビリティ、ウェアラブルデバイスなどの専門家が登壇し、測位技術を安心安全に活かす方策について報告と討議が交わされました。

左から林氏、浅野氏、坂下氏、峰氏

当日のパネリストは、左から林正明氏(セイコーエプソン株式会社)、浅野晃氏(株式会社京三製作所)、坂下哲也氏(一般財団法人日本情報経済社会推進協会)の3氏、コーディネーター(右端)は、峰正弥氏(株式会社ソキエ/測位航法学会副会長)でした。

展示やみちびき活用の測位デモ

3日間のシンポジウムでは、講演や研究発表だけでなく、初心者向けのチュートリアルや、ポスター展示、企業の製品展示も行われました。また最終日の11日1日にはキャンパス内の明治丸前広場で「QZSS活用測位デモ」が行われ、サービス開始直後のみちびき信号を使ってのデモンストレーションが関係者の関心を集めました。

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