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地図や位置情報などのジオビジネス展示会「ジオ展2017」

2017年04月27日

地図や位置情報など、いわゆるジオビジネスに関連した複数企業による共同イベント「ジオ展2017」が2017年4月21日、東京・千代田区にあるヤフーのコワーキングスペース「LODGE」で開催されました。2016年11月にスタートしたジオ展は、今回が2回目の開催となります。出展企業は前回の倍以上となる16社で、GISや地図データ、動態管理サービス、MMS(モービルマッピングシステム)など、地理空間情報に関するさまざまな製品やサービスを提供する企業が集まりました。企業以外にも、地図・位置情報をテーマとした研究を行っている大学の研究室やNPO法人も出展しました。

ジオ展2017

プレゼンテーションコーナー

会場では、各企業が出展ブースでデモなどを行ったほか、プレゼンテーションコーナーにおいて参加企業が製品紹介も行い、地図・位置情報サービスの導入を検討している企業や個人、この業界への就職を考えている学生など、幅広い参加者が訪れました。今回はその中から、衛星測位技術に関連したサービスの展示をご紹介します。

ヤフー

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プローブ情報活用事例

ヤフー株式会社は、iOS/Android用のナビアプリ「Yahoo!カーナビ」によって得られたプローブ情報データを活用した交通量分析のデモや、地図アプリ「Yahoo!地図」に搭載された地磁気による屋内測位のデモなどを展示しました。

ナビタイムジャパン

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Round Trip Analyzer

株式会社ナビタイムジャパンは、訪日外国人向けアプリ「NAVITIME for Japan Travel」のユーザーのGPS測位データをもとに、訪日外国人旅行者の国内回遊状況を地図上で可視化した「Round Trip Analyzer」を出展しました。訪日外国人旅行者の回遊状況を「市区町村間の移動」という単位で描画することができます。

Pacific Spatial Solutions

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Avenza Maps

Pacific Spatial Solutionsは、位置情報の可視化や解析、公開などを行えるクラウドサービス「CARTO」と、オフライン地図上で現在地を把握できる「Avenza Maps」を展示しました。「Avenza Maps」は、従来「PDF Maps」として提供されていたオフライン地図アプリで、2016年11月にアプリ名を変えて新たに提供開始しました。みちびきが4機体制となることで、これまでのGPSでは難しかった都市域での活用など、フィールドマッピングの世界が大きく拡がることへの期待感を示す展示でした。

マルティスープ

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iField

マルティスープ株式会社は、スマートフォンのGPSを活用して顧客の業務の効率化を図るフィールド業務支援サービス「iField」や、ビーコンを活用した屋内位置情報サービス「iField indoor」などを展示しました。

岩根研究所

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WebALP3.1

株式会社岩根研究所は、360°の全天球カメラとGPSを組み合わせたモバイルマッピングシステム「IMS3」や、ウェブ上で利用できる3D映像プラットフォーム「WebALP3.1」などを展示しました。これらのシステムを組み合わせることにより、撮影した映像がそのまま3D地図になり、画像で位置標定を行えます。

クライシスマッパーズ・ジャパン

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ドローンバード

特定非営利活動法人クライシスマッパーズ・ジャパンは、災害時にドローンを使って空撮を行い、フリーな地図データを作るプロジェクト「OpenStreetMap」による地図作りを通して被災地支援を行うプロジェクト「ドローンバード」の紹介を行いました。

首都大学東京 渡邉英徳研究室

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WeatherNews投稿情報を可視化

首都大学東京の渡邉英徳研究室は、オープンソースのJSライブラリ「Cesium」を用いたデジタルアース・コンテンツとして、天気アプリ「WeatherNews」に投稿された位置情報付きの天気情報をマッピングするコンテンツや、広島原爆の実相を伝える「ヒロシマ・アーカイブ」、肝炎対策に関わる医療機関や肝炎コーディネーターの所在地やコメントを地図上に表示する「肝炎マッピング」などを展示しました。

ゴーガ

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動態管理サービス

株式会社ゴーガは、Google Maps API Premium Planなどの地図製品のほか、同社が提供するスマートフォンのGPSを活用した動態管理サービスの紹介も行いました。

(取材/文:片岡義明・フリーランスライター)

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