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日欧GNSSミッションを開催(2日目)

2017年05月04日

「第2回日欧GNSS官民ラウンドテーブル」

内閣府と欧州委員会が共同で開催する日欧GNSSミッションの2日目は、2017年3月8日に第2回日欧GNSS官民ラウンドテーブルとして開催されました。本ラウンドテーブルは2016年6月の第1回オランダ・ハーグに続いての開催となります。
別途紹介した新事業・サービスの創出に向けた日欧間の政策協力の強化のための協力取り決めの署名式に続き、分野別のセッションとして、自動車、農業・建設機械、鉄道、船舶、マッピング技術と受信機技術に関して、日欧における最新の取り組みが紹介されました。

駐日欧州連合代表部のブドゥラ大使

開会に先立ち歓迎の辞を述べたのは、ヴィオレル・イスティチョアイア=ブドゥラ駐日欧州連合代表部大使です。大使は、協力の取り決めについて、書面を取り交わすことで、これまでの協力関係をより確実なものにする節目と位置付け、歓迎の意を表しました。

日欧の測位衛星への最新取り組み状況

官民ラウンドテーブルの冒頭では、内閣府宇宙開発戦略推進事務局 準天頂衛星システム戦略室長の守山宏道参事官が、日本側政策最新情報として、日本のみちびきにより創出される産業とサービス、関連したアプローチについて紹介しました。次いで欧州委員会成長総局のクリストフ・カウツ氏が「GALILEO及びEGNOSプログラムの最新情報」として、欧州の宇宙戦略と2つの測位衛星システムについて紹介しました。

守山参事官

内閣府の守山参事官

カウツ氏

欧州委員会成長総局のカウツ氏

自動車分野

自動車セッションは日本からアイサンテクノロジー、デンソー、EUからはERTICO、ルノー、マニエッティ・マレリ、フィコサの6社が登壇しました。
アイサンテクノロジー研究開発知財本部システム開発部 主任の小峰晃彬氏は、「自動運転の実用化に向けたGNSSの評価」と題して講演しました。デンソー常務役員の加藤良文氏は、「MADOCA利用による高精度測位への期待」と題して講演しました。

小峰氏

アイサンテクノロジーの小峰氏

ERTICO イノベーション・ディベロップメント シニアマネージャーのフランソワ・フィッシャー氏は、「自動運転における一つの要・GNSS技術」と題して講演しました。ルノー 自動運転テクニカルマネージャーのハビエル・イバネス=グスマン氏は、「高知能自動車のローカリゼーショにおける要求と挑戦」と題して講演しました。

フィッシャー氏

ERTICOのフィッシャー氏

グスマン氏

ルノーのグスマン氏

マニエッティ・マレリのエバルド・ブルチ氏は、「自動運転とGNSS」と題して講演しました。フィコサのラミロ・キンテロ氏は、「FICOSA & ESCPE」と題してESCAPE(European Safe Critical Application Positioning Engine)プロジェクトについて紹介する講演を行いました。

ブルチ氏

マニエッティ・マレリのブルチ氏

キンテロ氏

フィコサのキンテロ氏

講演の後は、アイサンテクノロジー 研究開発知財本部 部長の細井幹広氏も加わり、会場からの質疑応答を交えたパネルディスカッションが行われました。地図へのアプローチや標準化の考え方について活発な議論が交わされました。

パネルディスカッションの様子

農業、建設分野

農業、建設分野では、機械の自動運転や稼働状況把握へのGNSS活用事例が紹介されました。まず井関農機 先端技術部 部長の小野弘喜氏が、「農業におけるGNSSの活用」と題して講演しました。コマツ開発本部 ICT開発センタ 副所長の神田俊彦氏は、「鉱山及び土木機械に於けるGNSSの活用について」と題して講演しました。365FarmNet 渉外部 部長のクラウス-ハーベルト・ロルフ氏は、「サスティナブルかつ経済的な農業を求めて:アグリカルチャー4.0におけるGNSSデータの必要性」と題して講演しました。

小野氏

井関農機の小野氏

神田氏

コマツの神田氏

ロルフ氏

365FarmNetのロルフ氏

鉄道分野

鉄道分野では、安全安心の確保や、制御システムの効率化にGNSSが活用されています。日本大学理工学部応用情報工学科 工学博士の中村英夫特任教授の司会により進行しました。
まず、独立行政法人自動車技術総合機構 交通安全環境研究所 交通システム研究部 主任研究員 工藤希氏が、「鉄道におけるGNSS利活用ガイドライン策定に向けた取り組み」と題して講演しました。

工藤氏

自動車技術総合機構の工藤氏

東日本旅客鉄道 電気ネットワーク部 信号システム管理センター次長の川野卓氏と、ジェイアール東日本コンサルタンツ株式会社 取締役 ICT事業本部 副本部長 小林三昭氏は、「JR東日本におけるGNSSの活用事例」と題して講演しました。

川野氏

東日本旅客鉄道の川野氏

小林氏

ジェイアール東日本コンサルタンツの小林氏

アンサルドSTS 衛星技術マネージャー/RADIOLABSコンソーシアム事務局長のフランチェスコ・リスポリ氏は、「欧州共通列車制御システムにおけるGNSS - ERSAT EAV & RHINOSプロジェクト事例」と題して講演しました。

リスポリ氏

アンサルドSTSのリスポリ氏

船舶セッション

船舶のセッションでは、欧州全地球航法衛星システム監督庁(GSA)マーケティング部門副責任者のフィアメッタ・ディアニ氏の司会により3名の専門家が講演を行いました。
国立研究開発法人海洋研究開発機構(JAMSTEC)海洋工学センター海洋技術開発部 部長の吉田弘氏は「海洋ロボット開発と運用化への課題」と題した講演を行いました。

吉田氏

JAMSTECの吉田氏

ロールス・ロイス マリーンエンジニアリング&テクノロジー ブルーオーシャンチーム主任のエサ・ヨキオネン氏は、「自動航行船時代に向けた船舶開発の取り組み」と題して講演を行いました。Kongsberg Seatexのスティーグ・エリック・クリスティアンセン氏は「世界初:無人船舶試験場」と題した講演を行いました。

ヨキオネン氏

ロールス・ロイスのヨキオネン氏

クリスティアンセン氏

Kongsberg Seatexのクリスティアンセン氏

GNSS技術(受信機、マッピング)

GNSS技術のセッションは、マッピング技術と受信機技術の2テーマで行われ、引き続きGSAのディアニ氏が司会を務めました。
マッピング技術では、最初にダイナミックマップ基盤企画株式会社(DMP)代表取締役社長の中島務氏は「DMPとは? 地球のリモデリング」と題した講演を行いました。HERE APACコネクティッドドライビングセールス副社長のフロリアン・クンネ氏は、「ロケーションという名のレンズを通して見た世界」と題した講演を行いました。

中島氏

DMPの中島氏

クンネ氏

HERE APACのクンネ氏

続いて受信機技術のテーマでは、マゼランシステムズジャパン株式会社代表取締役の岸本信弘氏は、「MSJ会社概要及び技術情報」と題した講演を行いました。セプテントリオR&D ディレクターのアラン・サスキン氏は「更なるアプリケーションのための信頼性の高い位置情報」と題した講演を行いました。

岸本氏

マゼランシステムズの岸本氏

サスキン氏

セプテントリオR&Dのサスキン氏

STMicroelectronicsのジュゼッペ・プリヴィテラ氏は「STMのGNSS測位技術」と題した講演を行いました。ユーブロックスジャパン株式会社 シニアチームリーダー ビジネスデベロップメントの奥田実氏は、「u-blox社のGNSS製品ロードマップ」と題した講演を行いました。

プリヴィテラ氏

STMicroelectronicsのプリヴィテラ氏

奥田氏

ユーブロックスジャパンの奥田氏

ドイツの技術ベンチャー、NAVENTIK のロビン・ストレーター氏は「NAVENTIKのソフトウェア型レシーバー:安全最必須の自動運転アプリケーションへのGNSSのインテグレーション」と題した講演を行いました。

ストレーター氏

NAVENTIK のストレーター氏

セッションの最後には、日欧の主催者を代表して内閣府の守山宏道氏と欧州委員会のクリストフ・カウツ氏からビジネス化への期待や関係者への謝辞が述べられ、第2回の日欧官民ラウンドテーブルは盛況のうちに終了しました。

守山参事官

内閣府の守山参事官

カウツ氏

欧州委員会のカウツ氏

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