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エアロダインがドローンの風力発電所点検を想定した実証飛行

2023年02月06日

ドローンを活用したインフラ点検やモニタリングのサービスを展開しているエアロダインジャパン株式会社は2023年1月12日、株式会社A.L.I. Technologiesと共に島根県出雲市のキララトゥーリマキ発電所及びその周辺地域を使って、広域災害発生を想定した自律航行ドローンによる風力発電所点検飛行の実証を実施しました。

飛行するドローン

点検飛行の様子

同社は、今年度のみちびきを利用した実証事業に「広域災害発生時における、みちびきを利用した洋上風力発電所の点検事業」のテーマで昨年(2022年)6月に採択され、今年3月にかけて実証事業を進めています。今回の点検飛行はその一環として行われたもので、「陸上からアクセス困難な洋上風力発電所において、台風や地震による津波などの甚大な被害が発生した際に、沿岸から被害状況を把握する」という想定で、指定したルートに沿ってドローンを飛行させました。
なお、現在国内で実稼働中の洋上風力発電所はその数が限られており、今回の実証では、出雲市が沿岸部に所有しているキララトゥーリマキ発電所を洋上風力発電所に見立てて点検飛行を実施しました。

自律航行ドローンが海上と風力発電所を飛行

CLAS対応受信機を搭載したドローン

CLAS対応受信機を搭載したドローン

当日は、三菱電機株式会社のCLAS(センチメータ級測位補強サービス)対応受信機を搭載したドローンが、A.L.I. Technologiesが開発した運航管理システム「C.O.S.M.O.S.」の遠隔監視のもと、点検飛行を実施しました。
今回は洋上風力発電所の点検を想定した模擬飛行になるので、ドローンは海岸から飛び立ち、離陸地点からいったん約600m沖合に出て、それから海岸沿いの風車まで飛行しました。その後、風車の周囲を高度40m、60m、80mと高さを変えて3周旋回し、点検画像をビデオ動画とインターバルでの静止画にて撮影しました。天候に恵まれたこともあり、ドローンは予め設定された経路を無事に飛行して、必要な現場作業を無事終了しました。

飛行ルート

飛行ルート(左)、風車の周囲を3周旋回した(右)(提供:エアロダインジャパン株式会社)

ドローンに搭載したみちびき対応受信機とRTK(リアルタイムキネマティック)の精度比較検証は、飛行後にとったログを2月上旬までかけて解析しています。また、風車点検では、複数のアングルから撮影したビデオ動画と静止画像をエアロダインのマレーシア本社へ送り、同社が保有するウェブアプリケーション「Vertikaliti WIND」にて解析し、被災状況のマッピングを行い、ブレード等の設備における要修復箇所の特定について検証します。

着陸地点

着陸地点のキララトゥーリマキ公園駐車場(提供:エアロダインジャパン株式会社)

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