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国土地理院がビッグデータを活用した地形図の修正を開始

2018年01月25日

国土地理院はこのほど、登山者がスマートフォンやハンディGPS端末で取得した移動経路情報のビッグデータを活用した地形図の修正を開始すると発表し、株式会社ヤマレコおよび株式会社ヤマップとの間で登山道情報に関する協力協定を締結しました。

今後、国土地理院は協力企業から登山者の移動経路情報などのビッグデータの提供を受け、そのデータを活用して地形図の登山道を修正していきます。
具体的には、不特定多数のGPSログなどをもとに、その中心となるラインを統計的に算出した上で、最も信頼性が高いと思われる経路を測量技術者が判断して登山道を修正します。修正の対象となるのは2万5千分の1地形図や、インターネットの地図サイト「地理院地図」などで、登山者が多い主要な山域から修正を開始します。

<ビッグデータを活用した地形図の登山道修正イメージ>

ビッグデータを活用した地形図の登山道修正イメージ

登山情報共有サービスの利用拡大が背景

今回の取り組みは、スマートフォンなどの衛星測位機能を搭載した端末が普及し、登山用のスマートフォンアプリの利用者が増加すると共に、登山情報の共有サービスの利用が拡大し、多くの移動経路情報を含む登山記録が収集・公開されていることが背景として挙げられます。

これまで地形図の登山道を修正するには、現地調査など多くの時間と労力が必要で、迅速な更新が難しい状況でしたが、このようにビッグデータを活用すれば、登山道をより迅速に修正し、正確な地形図を提供することが可能となります。
国土地理院は、今回の取り組みをウェブサイトなどで広報していくとしており、協力企業と共に、登山者の安全と利便性向上につながる地形図などの利活用の普及啓発を行う方針です。

参照サイト

※ヘッダの画像はイメージです。本文図版提供:国土地理院

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