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博報堂アイ・スタジオが登山者の位置を把握する「TREK TRACK」提供

2017年09月08日

山岳遭難を未然に防ぐため、衛星測位機能を活用して登山者の位置情報を把握するサービスが注目されています。株式会社博報堂アイ・スタジオは、長距離無線通信技術のLPWA(Low Power Wide Area)対応のIoTデバイスを使ったアウトドア向け位置情報サービス「TREK TRACK(トレックトラック)」を2017年9月から開始しました。まずは一般登山者に向けて、山梨・北杜市にある瑞牆山(みずがきやま)にて9月1日より導入されています。

トップ画面

TREK TRACK専用アプリ

LPWAでGPSの位置情報を送信

TREK TRACKは、LPWAに対応したGPS搭載のIoT(=Internet of Things、モノのインターネット)デバイスを使って、山岳地帯における人の位置情報を可視化・集中管理することができるサービスです。登山者自身が行動記録を残せるだけでなく、家で待つ家族や山岳管理者がリアルタイムに位置情報のデータを確認することもできます。

画面例

マップ上に現在地を表示

LPWAは、消費電力を抑えて遠距離通信を実現するサービスです。TREK TRACKでは専用デバイスの電源を入れて携行するだけで、携帯圏外エリアでも数分に一度、自動的にGPSの位置情報がLPWAを使ってサーバーに送信されます。送信されたデータを集中管理することにより、登山者の位置情報をリアルタイムに把握し、有事の際でも自身の位置情報を伝えることができます。
収集された行動データは、専用のウェブサイトやスマートフォンアプリを使って確認できます。個人のデータを確認するだけでなく、山岳管理者が山中のどのエリアにどれくらいの人数が居るのかを確認することもできます。

有事には「HELP信号」送信も可能

専用デバイスは単四形乾電池2本で動き、連続使用可能時間3~4日で本体重量は約100g(電池除く)。レンタルにより提供され、価格は1日につき990円~で利用可能です。ウェブサイトから予約すると郵送で送られてきます。この専用デバイスに搭載されたHELPボタンを押すと、TREK TRACKの事務局に位置情報と併せてHELP信号を送信することができます。信号を確認した事務局は、1時間以内に規定の手順に従って登録された緊急連絡先への連絡など安全対策を実施します。

筐体

専用デバイス

参照サイト

※ヘッダ画像は、山梨県にある瑞牆山。記事中の画像提供:株式会社博報堂アイ・スタジオ

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