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高齢者向け位置情報サービス「パルモどっち君」

2017年08月08日

高齢化が進む日本では、認知症高齢者の徘徊が大きな社会問題となり、徘徊中の高齢者の現在地をいち早く把握するために、衛星測位機能を搭載した通信端末の導入が進んでいます。株式会社iSEEDがこのほど提供を開始した「パルモどっち君」のその一つで、GPS端末とクラウドで実現する位置情報サービスです。

「パルモどっち君」

小型GPS端末で位置情報を配信

「パルモどっち君」は、徘徊傾向のある高齢者などの要介護者と、その介護者に向けた位置情報の配信サービスで、衣服や靴、杖、鞄などに装着できるGPS端末を使用します。サイズは幅38.5mm×高さ45.5mm×厚さ12.0mm、重さが約30gと小型軽量で、要介護者が移動する際にそっと忍ばせて持ち忘れを防ぐことができます。
バッテリー容量は650mAh(ミリアンペア時)で、約1週間使い続けることができ、本体は防水・防塵仕様になっています。別売りで靴底に端末を装着できる専用靴もあります。

パルモどっち君(左)とパルモGPSサイトの画面例(右)

パルモどっち君(左)とパルモGPSサイトの画面例(右)

取得した位置情報は携帯電話回線(FOMA)によってクラウドに送信されます。また、GPS端末には加速度センサーが内蔵され、要介護者が移動するとその振動を感知し、メール通知することも可能です。通知先は最大5カ所まで設定できます。
届いたメールから、パルモGPSサイトに接続し、スマートフォンや携帯電話、パソコンの地図上に要介護者の位置をピンで表示します。位置情報履歴は最長93日間保存でき、選択した履歴の地図情報も表示できるので、早期発見にも役立てられます。

靴にも装着できる小型GPS端末

靴にも装着できる小型GPS端末

設定エリア外に出るとメールで通知

このサービスでは、あらかじめ中心点と半径を指定してエリアを設定しておけば、要介護者がそのエリアを出た際にメールで通知できます。さらに、GPS端末のボタンを押下することで、要介護者が介護者に対して自分の位置情報を知らせられます。タイマー通知も可能で、指定した曜日や時間に、あらかじめ設定した相手先に位置情報を通知できます。

中心点と半径を指定してエリアを設定

中心点と半径を指定してエリアを設定

iSEEDの発表によると、徘徊傾向のある高齢者数は2015年には推定約500万人とされましたが、2025年には約700万人に増加すると予想されます。高齢者の徘徊によるトラブルを未然に防ぐためにも、こうした位置情報サービスの普及が期待されています。

参照サイト

※ヘッダの画像はイメージです。本文画像提供:株式会社iSEED

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