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日産が自動運転技術による無人搬送システムを導入

2016年12月18日

日産自動車株式会社は、完成した車両を工場から埠頭まで無人牽引車で搬送するシステム「Intelligent Vehicle Towing」を神奈川県横須賀市にある同社・追浜工場に導入しました。このシステムは電気自動車「日産リーフ」をベースとした自動運転による牽引車と連結された台車3台(最大)で構成されています。

累計1,600回の試験走行で信頼性を確立

追浜工場での輸送の様子-1

自動運転による牽引車と連結された台車3台で構成

埠頭への完成車輸送はこれまで、専門のドライバーが1台ずつ運転し搬送していました。また、従来から工場内での部品搬送に使用されている無人搬送台車は、磁気テープやレールなどガイド機構を必要とするものでしたが、自動運転技術を使うこのシステムを使えば、設備がない場所でも柔軟に経路設定が可能です。
今後は、牽引車に備えられた複数のカメラとレーザースキャナーで路上の白線や路肩、障害物などの情報を取得し、地図データと組み合わせて自車位置を正確に把握することで目的地までのルートを自動走行します。

追浜工場での輸送の様子-2

先行車両や人などに接近した場合は自動停止し、一定以上の距離が確保されれば再発進します。それぞれの牽引車の動作状況やバッテリ残量などは管制センターでモニタリングし、複数が交差する場合は管制センターで優先順位を決めるほか、緊急時の遠隔停止も可能です。
同社は1年前からこの取り組みを始め、すでに累計1,600回にわたる試験走行を行っています。無人走行時のリスクに対応した安全機能やフェールセーフ機能、天候や日照など周辺環境の変化の中でも安定的に走行できる信頼性を確立しており、今後、国内外の他工場への導入も検討していく予定です。

追浜工場での輸送の様子-3

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※記事中の画像提供:日産自動車株式会社

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