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[報告] 第5回日欧GNSS官民ラウンドテーブルを開催

2021年12月15日

内閣府は11月25・26日の2日間、第5回日欧GNSS官民ラウンドテーブルを欧州委員会と共同でオンラインにて開催しました。この日欧GNSS官民ラウンドテーブルは、衛星測位の利活用について日本と欧州が連携して行っているもので、第1回目は2016年6月にオランダのハーグで開催され、続いて2017年3月に東京で第2回、2018年3月にドイツのミュンヘンで第3回、2019年3月には東京で第4回が開催されました。5回目の今回も、みちびきやGalileoに関わる日欧の政府関係者や企業などが参加し、成果報告やB2Bマッチングイベントなどが行われました。

目次

初日の11月25日は、はじめに欧州委員会 宇宙・防衛産業総局 Space Directorのマティアス・ペチカ(Matthias PETSCHKE)氏が挨拶を行い、今回のラウンドテーブル開催の概要を説明しました。続いて内閣府宇宙開発戦略推進事務局の上野麻子参事官(準天頂衛星システム戦略室長)がラウンドテーブル開催への祝辞を述べると共に、みちびきの現況を報告しました。

ペチカ氏

欧州委員会のペチカ氏

上野参事官

内閣府の上野参事官

欧州委員会 宇宙・防衛産業総局のヨランダ・バン・エインドーベン(Jolanda Van Eijndthoven)氏は、GalileoとEGNOS(欧州の衛星航法補強システム)の最新情報について解説しました。

エインドーベン氏

欧州委員会のエインドーベン氏

次いで内閣府・準天頂衛星システム戦略室の沼田健二室長代理が、10月に打ち上げられたみちびき初号機後継機の報告や、今後の打ち上げ計画、提供サービスや将来に向けた研究開発など、みちびきの最新状況を説明しました。
内閣府は更に、日本における軌道上サービスに関するガイドラインについても説明しました。

EUSPA(欧州連合 宇宙計画庁)のフィアメッタ・ディアニ(Fiammetta Diani)氏が、ガリレオの最新情報やGNSSの市場トレンドについて紹介しました。

ディアニ氏

EUSPAのディアニ氏

内閣府・準天頂衛星システム戦略室の出口智恵企画官が、自動運転やドローン、船舶、農機、災害対策などさまざまな分野におけるみちびきの利活用事例を紹介しました。

EUSPAのマーティン・スンケビック(Martin Sunkevic)氏がモデレーターを務めて、4人のスピーカーが無人自動車におけるGNSS活用をテーマに講演を行いました。

スンケビック氏

EUSPAのスンケビック氏

オーストリアのスタートアップ企業AccurisionのCEOを務めるギュンナー・フライシ(Gunnar Fleisch)氏が、同社が提供する自動走行用の「ガイダンスGNSSセンサー」を解説しました。

本田技術研究所の杉本洋一氏は、自社の自動運転への取り組みとして、みちびきのSLAS(サブメータ級測位補強システム)を採用してレベル3の自動運転が可能な「レジェンド」の安全運転支援システム「Honda SENSING Elite」を紹介しました。

NEXCO東日本(東日本高速道路株式会社)の臼井和絵氏が、みちびきのCLAS(センチメータ級測位補強サービス)を活用したロータリ除雪車の自動運転化に向けた取り組みを紹介しました。

タイのAsia Technology Industry社でエンジニアを務めるカニン・キタラムグ(Kanin Kiataramgu)氏が、MADOCA-PPPを活用したデュアルGNSSアンテナ搭載の小型自動運転EVについて講演を行いました。

2日目は2つのパネルが開催されたほか、B2Bマッチングイベント(GNSSに関する新規ビジネスのパートナーを見つけるためのネットワーキング)の機会も提供されました。

欧州委員会 宇宙・防衛産業総局のパブリナ・ニコロバ(Pavlina Nikolova)氏がモデレーターを務めて、3人のスピーカーが緊急対応に関連したテーマで講演しました。

ニコロバ氏

欧州委員会のニコロバ氏

まず、欧州委員会 宇宙・防衛産業総局のエリック・グヤデール(Eric Guyader)氏と内閣府 宇宙開発戦略推進事務局の本江信夫・参事官補佐が、測位衛星を使ったEWS(緊急警報システム)における日本と欧州の連携について解説しました。

次いで、ベルギーのEpic Blue社のCEOを務めるミハイル・イスブルック(Michael Ilbsroux)氏が登壇し、屋内外のシームレスな測位を可能にするハイパー・ロケーションの技術を紹介しました。

また、GPSゴルフウォッチなどの製品を展開する株式会社MASAの代表取締役を務める末永雅士氏が、災危通報(災害・危機管理通報サービス)とSLAS(サブメータ級測位補強サービス)に対応したゴルフウォッチについて、実証実験の結果を交えて解説しました。

内閣府宇宙開発戦略推進事務局の上野麻子参事官(準天頂衛星システム戦略室長)がモデレーターを務めて、5人のスピーカーが社会にイノベーションをもたらすさまざまな取り組みについて講演しました。

上野参事官

内閣府の上野参事官

ギリシャのスタートアップ企業であるLoctioの事業開発ディレクターを務めるクリスト・マキヤマ(Christos Makiyama)氏が、GNSSの測位演算処理をクラウドで行うソリューション「Cancri」を解説しました。

続いてブルガリアの航空宇宙メーカーEnduroSatのエンジニアを務めるビクトリヤ・マキレバ(Viktoriya Markileva)氏が、同社が提供する小型衛星を紹介しました。

3Dモーションキャプチャー製品や慣性センサーを扱うオランダのXsens Technologiesのグエン・ウー(Gwen Wu)氏とケニー・ガオ(Kenny Gao)氏は、同社のセンサー「Movella」の技術を解説しました。

また、神奈川県横須賀市を拠点にウォータースポーツの観戦映像配信や競技パフォーマンス分析事業などを手がけるN-Sports tracking Labの宮内史帆氏が、水上スポーツにおけるみちびきの活用事例などを講演しました。

さくらインターネット株式会社クロスデ—タ事業部の山崎秀人部長は、衛星データプラットフォーム「Tellus」の最新情報を紹介しました。

最後に欧州委員会のマティアス・ペチカ氏と内閣府の上野参事官が、参加者への感謝への言葉と共に閉会の挨拶を行い、2日間のラウンドテーブルは終了しました。

ペチカ氏

閉会の挨拶をするペチカ氏

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