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[報告] SATEXへブース出展し、みちびき活用事例・製品紹介のセミナーを開催

2022年10月24日

2022年9月28~30日の3日間、東京ビッグサイト(東京・江東区)でものづくりとモビリティをテーマとしたイベント「N-PLUS ものづくりとモビリティに新たな価値をプラスする」が開催され、準天頂衛星システムサービス株式会社は、その中の「衛星測位・位置情報展(SATEX)」にブースを出展しました。また、9月28日と30日には、展示会場に設置された講演スペースで、衛星測位や位置情報に関連したセミナーが行われました。展示ブースの様子とセミナーの模様を紹介します。

ドローンや海象ブイ、受信機などを展示

準天頂衛星システムサービスの展示ブース

準天頂衛星システムサービスの展示ブース

展示ブースでは、ACSLが提供するSLAS(サブメータ級測位補強サービス)対応の国産ドローン「SOTEN(蒼天)」や、コアのCLAS対応ドローン「ChronoSky PF2」、ブルーオーシャン研究所の「みちびき海象ブイ」、JR東日本メディアの災危通報対応のデジタルサイネージ用STBなどを始め、みちびきに対応したさまざまな製品を展示しました。

SOTEN

SOTEN

ChronoSky PF2

ChronoSky PF2

みちびき海象ブイ

みちびき海象ブイ

デジタルサイネージ用STB

デジタルサイネージ用STB

CLASに対応した受信機は、コアが2月末に発売した「Cohac∞ Ten」及び9月下旬に発売したCLAS/MADOCA対応の防水・防塵受信機「Cohac∞ Ten+」、三菱電機の「AQLOC-Light」などを展示しました。

Cohac∞ Ten

Cohac∞ Ten

Cohac∞ Ten+

Cohac∞ Ten+

AQLOC-Light

AQLOC-Light

SLASに対応した製品では、水上スポーツでGNSSトラッカーを身体に装着可能な収納ポケットを搭載したN-Sports tracking Labのビブス、及びSLAS対応の防水受信機の試作機を始め、フォルテのGNSSトラッカー「FB2003」「FB2020」、MASAのゴルフウォッチ「THE GOLF WATCH NORM-ⅡPLUS」「THE GOLF WATCH A1-II」、コアのGNSS受信機「Cohac∞QZNEO」、みちびきの災危通報(災害・危機管理通報サービス)に対応したu-bloxのETC2.0車載器「NEO-M8U」などを展示しました。

ビブスと防水受信機

ビブスと防水受信機

FB2003とFB2020

FB2003とFB2020

NORM-IIPLUSとA1-II

NORM-II PLUSとA1-II

Cohac∞QZNEO

Cohac∞QZNEO

NEO-M8U

NEO-M8U

みちびき対応モジュールは、u-bloxの「NEO-D9C」と「ZED-F9P」を組み合わせたモジュールや、セプテントリオの「mosaic-CLAS」「AsteRx-m3 Pro+」、マゼランシステムズジャパンのCLAS対応受信機「Regulus」「MJ-2014-GM4」などを展示しました。
このほか、KISが提供する、SLASを活用した水道メーターの位置情報管理システムに使用するパナソニック製タブレット「TOUGHPAD FZ-N1」とMASA製ゴルフウォッチ「THE GOLF WATCH NORM-II PLUS」を展示し、同システムの概要をビデオで紹介しました。

NEO-D9CとZED-F9P

NEO-D9CとZED-F9P

mosaic-CLASとAsteRx-m3 Pro+

mosaic-CLASとAsteRx-m3 Pro+

MJ-2014-GM4とRegulus

MJ-2014-GM4とRegulus

水道情報管理システム

水道情報管理システム

みちびきに関連した3つのセミナーを開催

講演スペースで行われたセミナーの中から、1)「準天頂衛星システム『みちびき』の概要と最新状況」、2)「準天頂衛星システム『みちびき』を利用した実証事業の成果発表」(9月28日)、3)「準天頂衛星による新たな測位」(9月30日)の、みちびき関連の3つの講演を紹介します。

セミナーの様子

講演スペースで行われたセミナー

1)準天頂衛星システム『みちびき』の概要と最新状況

内閣府・沼田参事官

内閣府・沼田参事官

内閣府の沼田健二参事官(宇宙開発戦略推進事務局 準天頂衛星システム戦略室)は、みちびきの概要説明を行った上で、7機体制に向けたスケジュールや、今後提供開始される新サービス及び機能拡張の概要を説明しました。さらに、みちびきに対応した製品やその活用事例についても言及した上で、今後の取り組み方針について説明しました。

コア・牧部長

コア・牧部長

株式会社コアの牧 弘尚部長(GNSSソリューションビジネスセンター営業統括部)が登壇し、9月30日より試行運用が開始された新仕様のMADOCA-PPP(高精度測位補強サービス)に対応した受信機「Cohac∞ Ten+」と、CLAS対応ドローン「ChronoSky PF2」を紹介しました。Cohac∞ Ten+の解説では、従来のMADOCAと新仕様MADOCAとの測位精度の違いについて検証結果も報告しました。

N-Sports tracking Lab・横井代表

N-Sports tracking Lab・横井代表

N-Sports tracking Lab合同会社の横井愼也・代表CEOが登壇し、SLAS(サブメータ級測位補強サービス)対応の受信機を活用してリアルタイムに位置情報を追跡することで水上スポーツのイベントの観戦・応援を可能にするサービス「HAWKCAST(ホークキャスト)」について説明すると共に、トライアスロンなど他のスポーツへの活用例も紹介しました。

2)準天頂衛星システム『みちびき』を利用した実証事業の成果発表

NECソリューションイノベータ・神藤主席プロフェッショナル

NECソリューションイノベータ・神藤主席プロフェッショナル

NECソリューションイノベータ株式会社の神藤英俊・主席プロフェッショナル(宇宙防衛システム部)が司会を務め、内閣府及び準天頂衛星システムサービス株式会社が支援を行っている「みちびきを利用した実証事業」の採択事業の報告や、最新の活用事例紹介などを行いました。

先端ロボティクス財団・野波理事長

先端ロボティクス財団・野波理事長

一般財団法人先端ロボティクス財団の野波健蔵理事長が、みちびきのCLASに対応したVTOLカイトプレーン「不死鳥」を活用して東京湾を縦断するドローン物流を実現するための実証事業を解説しました。VTOLカイトプレーンが自律飛行してドローンステーションに着陸する動画を紹介すると共に、今後のロードマップについても語りました。

シーエーシー・薮下グループ長

シーエーシー・薮下グループ長

株式会社シーエーシーの薮下智弘グループ長(デジタルITプロダクト部 ブロックチェーン推進グループ)が、みちびきのSLASによる高精度測位とブロックチェーンを組み合わせた配達員保険システムについて説明しました。配達員の車両にSLAS対応受信機を搭載し、収集した位置情報をもとに推奨ルート逸脱や逆走などを判定してスコア化する仕組みを、車載動画を交えて分かりやすく解説しました。

KIS・西村課長

KIS・西村課長

株式会社KISの西村泰徳課長(ITソリューション事業本部 公共医療クラウド事業部 公共ソリューション部)が登壇し、みちびきのSLASに対応したゴルフウォッチとタブレット端末を組み合わせた水道メーターの位置情報管理システムについて紹介しました。同システムを使って検針時にナビゲーションを行う動画などを紹介した上で、コスト減や引き継ぎ時の効率向上など、さまざまな導入メリットを挙げました。

3)準天頂衛星による新たな測位

マゼランシステムズジャパン・岸本代表取締役

マゼランシステムズジャパン・岸本代表取締役

マゼランシステムズジャパン株式会社の岸本信弘・代表取締役は、これまで同社が提供してきたマルチGNSS受信機について振り返ると共に、2022年度中に発売予定の新しいCLAS対応受信機「Regulus」を始め、今後の開発ロードマップを紹介しました。また、同社の受信機を活用したトラクターやドローンなどの活用事例や、複数のアンテナを使って姿勢情報を得る「マルチアンテナソリューション」についても紹介しました。

N-PLUSに約6千人来場し、盛況のうちに終了

東京ビッグサイトで開催された「N-PLUS」には3日間で6千人近くが訪れ、みちびきブースも数多くの来場者で賑わい、盛況のうちに終了しました。

参照サイト

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