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[報告] 京都で外国人観光客を対象にバスロケ利用実証

2015年12月26日

2015年11月18日、みちびきを利用したバスロケーションシステムによる観光案内の実証実験デモが行われました。これは、2020年に向け、みちびきを活用した外国人観光客の「おもてなし」を京都で実証するもので、開催中のGNSS国際シンポジウム「IS-GNSS 2015」参加者を対象に行われました。

バス周辺の観光スポット情報を英語で提供

京都は年間180万人の外国人観光客が訪れる観光都市です。神社仏閣をはじめ多数の観光スポットがあり、外国人観光客があらかじめ自国でアクセス可能な手段ですべての情報を収集することは困難です。今回の実験は有名観光地をめぐるバスツアーで、バスの現在地周辺スポットの情報を英語で提供して、バスで移動中にも車窓から観光気分を味わってもらったり、ツアーのあと個人的に訪問したいスポットを発見してもらうことを目的としています。

観光バスの屋上にみちびきに対応した受信機QZ1を設置し、データ送信用端末を経由して位置情報を定期的にサーバーに送信します。バス利用者は自身のスマートフォンから実証実験用サーバーにアクセスして、自分のバスの位置を地図上で正確に確認できます。外国人観光客のニーズを想定して、バス内ではWi-Fiが提供されました。

地図上にはバスの現在位置と併せて観光スポット情報がアイコンで表示されており、これをタップすることでその場所の観光情報が写真と英語で表示されます。

バスロケーションシステムにより、バスの位置と方向がリアルタイムに表示されます。また、走行予定ルートと下車ポイントも表示されます。地図の縮尺は自由に変更できるため、目的地までの距離が分かりやすく、おおよその到着時間が推定できました。

交差点を曲がる時の表示画面

交差点を曲がる時の表示画面

清水寺などを回る約半日のコースをバスで移動

当日は、GNSS国際シンポジウム「IS-GNSS 2015」会場の京都市勧業館「みやこめっせ」をスタートし、金閣寺、二条城、伏見稲荷大社、清水寺を回ってレセプション会場のウェスティン都ホテルが終点となる約半日のコースをバスで移動しました。当日はあいにくの雨でしたが、ツアー参加者は車窓からの観光を楽しんでいました。今回の成果をもとに、観光コンテンツの拡充や多言語対応などを目指し、さらに実証を推し進めていきます。

実験協力:京都市/公益財団法人 京都高度技術研究所/ヤサカグループ

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