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岩手県滝沢市が「モバイル登山届」を導入へ

2015年11月03日

11月に入り、秋の紅葉登山もたけなわですが、心配なのが登山中の事故や遭難。以前、関連ニュースで取り上げた、熊本の阿蘇山で今年夏から行われているスマートフォンを活用した現在地通報システムに続き、今回は岩手県滝沢市で試験的に始まった岩手山への「モバイル登山届」のサービスを紹介します。

遭難や事故の際、迅速に捜索できるよう提出する「登山届」

登山は、目標とする山の情報を集め、ルートやメンバーを決め、気象情報をチェックするといった計画立案から始まります。登山者の氏名や緊急連絡先、入山・下山の日程、装備(食料や防寒具)などを「登山計画書」にまとめ、登山口に設置されたポストに投函したり、家族に渡したり、関係先へ提出したりするので、これを「登山届」と呼んでいます。

万一の時に迅速な捜索が行えるように提出しておくもので、遭難や事故などの場合に重要な手がかりとなり、救出がされやすくなります。ただ、登山条例で義務付けられた一部の県を除き、提出は任意であり、頂上まで登らないハイキングなどの場合は「登山」と認識されないこともあったりして、実際には提出されないことが多いのが実情です。

岩手山の16カ所にQRコードのチェックポイント

北西部に県の最高峰、標高2,038メートルの岩手山がある岩手県の滝沢市は、今年7月1日の山開きの日、スマートフォンによる「モバイル登山届」への活用に向けた実証実験を行いました。
同市が管理する岩手山・馬返し登山口ルートの5合目、8合目の2カ所にチェックポイント(6cm×10cmサイズの防水パネルにQRコードを記載)が設置され、実験に参加した約100名が「モバイル登山届」を使ってQRコードを読み取り、システムの動作性などを検証しました。(10月9日にチェックポイント14カ所が追加され、現在は計16カ所。)

トレイルルートの記録、登山者の救助要請の2つの機能

この「モバイル登山届」の機能の1つは、登山者のトレイルルートの記録です。登山者がQRコードを読み取って「入山チェック」をすれば、その時点で登山届が提出されます。チェックポイントでQRコードを読み取るたびに、どこを何時に通過したか記録され、家族などへメールが送信されます。
もう1つは、登山者から家族などへ向けた救助要請の機能です。万一事故に遭ったり遭難した時に「ヘルプ!」ボタンを押すと、その位置情報が家族などへメールで送られます。

滝沢市では、将来さらに、たとえば雷雨などの天候の急変を知らせるといった管理者から登山者に向けた情報配信も機能に加え、双方向のサービスにできるよう検討したいとしています。
現在の運用は、まだ登山記録を残すなどの試験的なものですが、今後は登山者への情報伝達、緊急時の連絡体制、システムの運用などを関係機関と協議しながら、導入に向けて進めていく予定です。

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