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SPACが第15回衛星測位と地理空間情報フォーラムを開催

2017年12月15日

一般財団法人衛星測位利用推進センター(SPAC)は11月24日、都内で「衛星測位と地理空間情報フォーラム(SPAC10周年記念フォーラム)」を開催しました。この催しは、地理空間情報を高度に活用するG空間社会の実現と新ビジネス創出のための情報交換の場として、またみちびきの利用を広く産業界に浸透させる素地構築の一助にと2007年から行われており、今回で15回目を迎えました。

招待講演を行う内閣府の髙田局長

招待講演は、内閣府の髙田局長と内閣官房の北本室長

SPACの岡部理事長

開会挨拶をするSPACの岡部理事長

SPAC岡部篤行理事長の開会挨拶に続き、内閣府宇宙開発戦略推進事務局の髙田修三局長と、内閣官房地理空間情報活用推進室の北本政行室長(国土交通省政策統括官)が招待講演を行いました。

内閣府の髙田局長

内閣府の髙田局長は「G空間情報の活用と宇宙関連施策」として、準天頂衛星システムの概要や整備の方向性、今年打ち上げられたみちびき2~4号機の現況を報告しました。そして宇宙開発の世界でも、衛星自体のダウンサイジングや衛星データの質と量の大幅な向上が期待され、宇宙産業の更なる振興策が必要であるとして、今年スタートしたビジネスアイデアコンテスト「S-Booster 2017」の取り組みなどを紹介しました。

内閣官房の北本室長

内閣官房の北本室長は「地理空間情報活用推進の政府の取組と施策」と題して講演し、世の中のすべての情報の7割、行政情報の8割が地理空間情報とも言われている地理空間情報の重要性・可能性について紹介しました。さらに、今年3月に閣議決定された地理空間情報活用推進基本計画の概要や、昨年(2016年)11月に稼働を始めたG空間情報センターについて説明。同センターは「地理空間情報を循環させ新しい付加価値を創造するイノベーションの源泉となる役割を期待されている」として、データ利用や提供を呼びかけました。

SPACの三神専務理事

SPACの三神専務理事

また、SPACの三神泉専務理事は「振り返る10年と未来に向けて!」と題して、SPAC創立以来10年間の活動を報告しました。国に対する情報提供や政策提言、利用実証の環境整備から始まり、みちびき初号機の打ち上げ後は、みちびきの利用促進を図る目的で設立した高精度衛星測位サービス利用促進協議会(QBIC)の活動や準天頂衛星システムサービス株式会社と連携し、推進している実証試験支援などを行ってきた経過を紹介しました。

自民党の新藤議員による基調講演

自由民主党の新藤議員

続いて、自由民主党G空間情報活用推進特別委員長の新藤義孝氏(衆議院議員)が「G空間社会の実現に向けて」と題して基調講演を行いました。新藤委員長は、「実現の可能性が高いと思われておらず、衛星も1機のみしか予算がついていなかった」みちびきが4機打ち上がり、さらに7機体制の整備が進む現状について、「SPACを始め、応援いただいた皆さんと共に慶び、御礼を申し上げたい」と挨拶しました。そして「人口減少下の日本においては生産性革命がきわめて重要で、それを解決するツールとなるのがIoTやAIが牽引する第4次産業革命であり、その中核となるのがG空間情報の利活用技術」と説明。こうした認識は政権中枢とも共有していると述べました。

経団連の下村氏

経団連の下村氏

最後に一般社団法人日本経済団体連合会(経団連)宇宙開発利用推進委員長の下村節宏氏が閉会挨拶に立ち、フォーラムは盛況のうちに終了しました。

※講演資料は、下記のSPACウェブサイトに掲載されています。

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