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国交省 近畿地方整備局が位置情報ビッグデータを活用した訪日外国人向け調査

2015年06月24日

国土交通省 近畿地方整備局は、スマートフォンのアプリを活用することで、ビッグデータを用いた関西における訪日外国人の滞在先に関する正確かつ詳細な調査を初めて実施しました。本調査は、昨年(2014年)関西を訪問した外国人が推計530万人と過去最大になったこともあり、訪日外国人の受け入れ環境を整備することを目的として行われたものです。

調査には、株式会社ナビタイムジャパンが提供する「NAVITIME for Japan Travel」を用い、2014年11月~15年4月の6カ月間に取得した関西地方の訪日外国人の移動実績について、統計処理を行った上で分析を実施しました。この「NAVITME for Japan Travel」は日本を訪れる外国人観光客向けのスマートフォンアプリで、出発地から目的地まで、電車・空港バス・徒歩など複数の移動手段を組み合わせたルート検索機能のほか、GPS音声ナビ、鉄道運行情報などの機能を、すべて英語表記で搭載しています。

調査は、期間中に関西地方でアプリを利用したユニークユーザー4,873人が分析対象となりました。その72%は京都府、大阪府の2府のみの滞在に留まっていること、地方部でも京都府南丹市の「美山町かやぶきの里」や和歌山県和歌山市の「黒潮市場」など、外国人に人気のスポットが存在することが分かりました。また、時間帯分析では、大阪府は夜間滞在者数が昼間を上回るのに対し、奈良県では夕食時間帯以降の落ち込みが大きいなど、昼夜別の滞在比率は府県ごとの差が大きいことが判明しました。

国籍別分析では、アジア系来訪者と欧米系来訪者で滞在先に関して違いがあり、もっともアジア系滞在者の比率が高かったのはUSJ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)など都市型観光施設のある大阪府で、全体の67%を占めました。一方、欧米系滞在者の比率が高かったのは京都府の45%で、神社仏閣など歴史文化的観光施設への立ち寄り傾向が見られました。

※ヘッダの画像はイメージです。

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