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日本無線、二輪車用GNSS受信機付きETC2.0車載器を7月に発売

2016年04月12日

日本無線株式会社は、同社製のGNSS受信機を内蔵した二輪車向けのETC車載器JRM-12を改良し、ETC2.0に対応させた「JRM-21」を2016年7月に発売すると発表しました。

実績がある自社製GNSS受信機を採用

現在発売されている二輪車用ETC2.0車載器「JRM-12」(画像提供:日本無線株式会社)

二輪車用のETC車載器は、車室内に設置される自動車用タイプとは異なり、防水性・防塵性・耐振動性などが求められます。同社の「JRM-21」は、車載機器として実績がある自社製マルチGNSS受信機を採用し、従来のETC車載器と同等サイズのコンパクトさを保ち、同等の耐環境性能を維持しています。また、四輪車用ETC車載器とは異なる二輪車用独自のカード装着方法として、水に濡れても壊れない専用ICカードコネクタを採用したとのことです。
販売ルートは、国内二輪車メーカー関連の販売会社、全国チェーンの二輪販売店、大手二輪用品店、輸入車正規取扱い日本法人などへ納入。それぞれの販売ルートよりプロショップ、用品店、輸入車正規取扱いディーラーなどへ展開され、セットアップ・取り付けもそこで行われます。

従来のETCに情報提供機能などを付加

JRM-21が対応する「ETC2.0」は、高速道路のノンストップ自動料金収受システムとして2001年から導入されていたETC(Electronic Toll Collection System)に、渋滞回避や安全運転支援などの情報提供機能を付加したものです。
情報提供には、狭い範囲での双方向通信を目的とした電波ビーコン(5.8GHz帯)による通信方式 DSRCを使用した「ITS(高度道路交通システム)スポット通信」が用いられます(ETCの料金収受システムもこのDSRC通信を採用しています)。

「ETC2.0」の仕組み

(国土交通省のウェブサイトより)

道路沿いに設置したITSスポット(通信アンテナ)と、ETC2.0に対応した車載器との高速・大容量通信により、広範囲の渋滞・規制情報提供や安全運転支援などさまざまなサービスを受けることができます。
日本は、国土が急峻なため可住面積が約30%に過ぎない日本では、必然的に人口が都市に集中して道路の渋滞が常態化しています。そのため移動時間の多くで渋滞が避けられず、大きな社会的損失となっています。次世代の路車協調システムに不可欠のインフラとなる「ETC2.0」は、このような渋滞問題の解決にも貢献が期待されています。

参照サイト

※ヘッダは、イメージ画像です。本文画像提供:日本無線株式会社、国土交通省

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