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NTTドコモが、新潟市で水田や保安林のドローン監視実証プロジェクト

2016年10月01日

無人航空機で撮影された画像を解析して画像中の座標を取得する技術が、農業や林業の分野に新たな応用を生み出しつつあります。株式会社NTTドコモは、新潟市、ベジタリア株式会社、株式会社自律制御システム研究所、エアロセンス株式会社と共同で、ドローン(UAV)を利用した「水稲のモニタリング及び栽培管理」と「海岸保安林のマツ枯れ対策及び維持管理」を目的としたドローン実証プロジェクトの連携協定を締結したと発表しました。

水稲と海岸保安林の2プロジェクト

このうち水稲プロジェクトには、NTTドコモ、新潟市、ベジタリア、自律制御システム研究所の4者が取り組みます。いもち病などの病害虫監視や収穫時期予測を、ドローンによる空撮画像の分析によって高い精度で実施しようというもので、期間は2017年度末までとなっています。

イメージ図

水稲プロジェクトのイメージ図

海岸保安林プロジェクトには、NTTドコモ、新潟市、ベジタリア、エアロセンスの4者が、防風・防砂などを目的に長年にわたり整備されてきた海岸保安林にとって、脅威となっているマツ枯れへの対策や、その維持管理の手法開発を目的にドローンを活用するもので、2016年度末までの予定です。

イメージ図

海岸保安林プロジェクトのイメージ図

年間50万立方mの海岸保安林がマツ枯れ被害

林野庁の調査によれば、全国の海岸保安林のうち毎年約50万立方mがマツ枯れ被害にあっている現状があります。一方で広大なエリアの中から被害木を特定し早期に伐倒駆除するには、従来手法では膨大な人手と手間を要します。ドローンによる空撮画像の分析とGPS活用により、ピンポイントで被害木を特定する技術には、対策の効果を劇的に高める期待がかかります。また空撮画像の立体視により、被害木の高さを推定をする取り組みも予定しているとのことです。

※プロジェクトに参加する組織と、その担当分野は以下のとおり

新潟市
・新潟市における水田や海岸保安林のフィールド提供
・プロジェクトに必要な規制緩和の国への提案
株式会社NTTドコモ
・ディープラーニング(深層学習)技術を用いた画像データの分析
・水稲向け水管理支援システム「PaddyWatch」に搭載する通信モジュールの提供
ベジタリア株式会社
・植物医師によるドローンで撮影した画像の診断及び分析した画像データの評価
・立体視による新しい材積算出策定
・水稲向け水管理支援システム「PaddyWatch」/屋外監視計測システム「FieldServerV」/葉面濡れセンサの提供
株式会社自律制御システム研究所(ACSL)
・「水稲プロジェクト」におけるドローン機器及びカメラの提供、機器操作
・空中からの画像撮影、撮影画像の提供
エアロセンス株式会社
・「海岸保安林プロジェクト」におけるドローン機器及びカメラの提供、機器操作
・空中からの画像撮影、撮影画像の提供

参照サイト

※ヘッダの画像は、イメージです。本文画像提供:株式会社NTTドコモ

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