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[WTP講演](3)防災・農業・観光などの利用実証を多数実施(SPAC松岡氏)

2016年06月15日

これまで337件の企業・団体が144件の利用実証を実施

── 一般財団法人衛星測位利用推進センター シニアアドバイザー 松岡 繁氏

5月27日、ワイヤレス・テクノロジー・パーク(WTP)2016のセミナー「ロケーションサービス~準天頂衛星、屋内測位、位置情報利用~」では、一般財団法人衛星測位利用推進センター(SPAC)シニアアドバイザーの松岡 繁氏が「準天頂衛星初号機を活用した利用実証報告とシームレス測位」と題して講演しました。

GISと衛星測位を車の両輪のように連携させる

衛星測位利用推進センター(SPAC)シニアアドバイザー 松岡 繁氏

2007年に制定された「地理空間情報活用推進基本法」で、地理情報システム(GIS; Geographic Information System)と衛星測位(PNT; Positioning, Navigation and Timing)を連携させ、車の両輪のように進めていくことが確認されました。2010年にみちびき初号機が打ち上げられ、現在運用中ですが、今後3機が打ち上げられ2018年度には4機体制となります。その後、さらに3機が打ち上げられて(2023年度目途)、日本独自で衛星測位が可能となる予定です。

SPACではみちびき初号機打ち上げ以降、受信機の無償貸し出しなどで利用実証を推進してきました。SPACを窓口として2010年7月に利用実証調整会議を立ち上げ、以降、衛星利用実証の提案を受け付けています。これまでに337の企業や団体から144のテーマ提案を受けました。その中には基礎的な研究や山林調査なども含む測量、人や車のナビゲーション、防災、交通機関の運行などさまざまな分野の提案がありました。

講演風景

今後は労働・社会環境の改善につながる実験を計画

防災分野の利用実証としては、土地勘のない場所からどのくらいの時間で目的位置(みちびきから送信される避難想定場所)に到着することができるかといった実験や、IMES(Indoor MEssaging System)を使った屋内外をシームレスに測位する実験、障がい者に向けて音声と振動でナビゲーションする実験などが行われました。農業分野では、北海道で穀物を収穫する農業機械であるコンバインの自動運転実験や真夜中の作業実験など、高齢化に対応した省人化技術の実証を行っています。

また、毎年ロボットカーコンテストを開催したり、観光分野では種子島で行われたVR(Virtual Reality、バーチャルリアリティ)・AR(Augmented Reality、拡張現実)と屋内外シームレス測位と組み合わせた実証実験なども行いました。

衛星測位利用推進センター(SPAC)シニアアドバイザー 松岡 繁氏

今後について松岡氏は、労働環境の改善につながる除雪車の自動運転実験、(東京パラリンピックも視野に入れ)車いすやベビーカー、お年寄りが出かけやすい社会の実現を目指す、NPO法人ココロのバリアフリー計画と共同で推進する位置情報の活用実験、測位情報を利用したドローンの実証実験などが計画されていると述べ、講演を締め括りました。

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