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[報告] G空間EXPO2017で準天頂衛星システム講演会を開催

2017年10月17日

内閣府宇宙開発戦略推進事務局は10月12日、東京・お台場の日本科学未来館で開催中の「G空間EXPO 2017」において「みちびきGO!GO!GO!GO!/準天頂衛星システム講演会」を開催しました。

みちびき4号機の打ち上げ成功を報告

まず開演挨拶に引き続いて内閣府宇宙開発戦略推進事務局の滝澤豪参事官が講演を行いました。滝澤氏は、講演の前々日である10月10日早朝にみちびき4号機の打ち上げが行われたことを報告し、「種子島で打ち上げを見ていて、とても感慨深かったです。この打ち上げが成功したことで、来年度からのみちびき4機体制のスタートが可能になりました」と語りました。

さらに、スマート農業(ロボット技術などで省力化した高品質生産を実現する新たな農業)や土木建設、自動運転などみちびきの活用例を紹介し、衛星測位の関連市場が国際的に年々拡大していることを説明した上で、IoT(モノのインターネット)や、その先端技術を用いて人々の生活の質を向上させるスマートシティ構想、そして物流、ビッグデータなど、衛星測位の関連ビジネスには大きなチャンスが広がっているとの展望を述べました。

準天頂衛星システムを活用したスマート農業

── 北海道大学大学院農学研究院 野口伸教授

招待講演として登壇した北海道大学の野口伸教授は、ロボット技術やICT(情報通信技術)、AI(人工知能)、ゲノム(全遺伝情報)編集技術の先端技術を活用したスマート農業モデルを紹介した上で、すでに手放し運転が可能なRTK(Realtime Kinematic=固定点の補正 データを移動局に送信してリアルタイムで位置を測定する方法)を使用したオートステアリングシステムが普及しており、2018年にはロボット農機による無人作業システムの普及が進むと語りました。

さらに、その先のビークルロボット(車両系ロボット農機)の将来像として、遠隔監視による完全無人作業や複数ロボットによる協調作業、そしてIT技術を活用したスマートロボットによる最適作業などを挙げました。その上で、現在の衛星測位の課題として、高精度測位が常に使用できる環境になく、時間帯によっては精度が下がる時があることを指摘しました。

そして、前日、北海道大学にて実施した世界初のCLAS受信機によるロボット農機の隊列走行の実証映像を紹介し、CLASの高精度な測位性能についても報告。「GPSの補完機能、そしてセンチメータ級の補強機能を有するみちびきにはとても期待しています」と語りました。

土木建設における衛星利活用 ~測位技術が施工を変える~

── 株式会社大林組 土木本部本部長室情報技術推進課 杉浦伸哉課長

続いて招待講演を行った株式会社大林組の杉浦伸哉氏(土木本部本部長室情報技術推進課長)は、UAV(無人航空機)やRTK法、GNSSローバー測量、MMS(モービルマッピングシステム)、ICT建機、AR(拡張現実)/VR(仮想現実)など、建設・土木分野で現在使われているさまざまな最新技術を紹介した上で、現在のGNSSでは、測位情報が悪くなる時間帯があり、その際に作業が止まってしまうことを課題として挙げ、みちびきによる改善への期待を述べました。

さらに、衛星測位の活用範囲が今後ますます拡大していくとして、これまでは主に「土木工事」の施工において利用されていたものが、今後は「構造物」の施工にも適用が進んでいくとの見通しを示しました。そのため、みちびきに他の技術も組み合わせて更なる精度向上を図り、活用範囲が広がっていくことを業界全体が期待していると語りました。

ナイトレイのロケーションデータ解析事業とGPSデータ活用事例

── 株式会社ナイトレイ 石川豊代表取締役

招待講演の最後は、株式会社ナイトレイの石川豊代表取締役が登壇しました。石川氏は、社会の多様なデータを、発生時間や位置、行動内容などによって解析する「ロケーションデータ解析事業」の取り組みと、ナイトレイが提供する訪日外国人動向解析サービス「inbound insight(インバウンド インサイト)」の活用事例について紹介しました。

その上で、現在のGPSは10m単位の誤差があり、みちびきによって端末から発するセンシングデータが高精度になると、より精度の高い解析が可能となって、一つ一つのデータの価値も向上すると説明しました。「ロケーションデータは当社の事業においてもっとも重要であり、そのデータの質の向上にとても期待しています」と述べました。

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