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[報告] 粘土のみちびきでアニメ制作体験

2016年09月29日

内閣府宇宙開発戦略推進事務局は9月19日、小学生を対象にしたみちびき体験イベント「みちびきキッズ ~アニメ制作に挑戦しよう!~」を東京・お台場の日本科学未来館で開催しました。

このイベントは、2017年度に2~4号機が打ち上げられるみちびきをテーマに、粘土と小型カメラを使ってその特徴や可能性を短時間のアニメーションにして伝える体験企画です。事前に申し込みをした小学校1~6年生とその保護者が日本科学未来館に集まりました。

「安全・安心な未来予想図」を描いてほしい

はじめに内閣府宇宙開発戦略推進事務局 準天頂衛星システム戦略室の守山宏道室長が、「みちびきは、今は1機だけですが、2017年度にH-IIAロケットで3機打ち上げられて18年度から4機体制になります。これが実現すると自動車や農業用トラクターが自動化したり、位置ゲームの測位が正確になったりといろいろなことが起こります。本日学んだことが来年度にはニュースで話題になるので、楽しみにしていてください」と語りました。

次に、司会を務めるNPO法人CANVASの熊井晃史氏が、アニメ制作の内容を紹介すると共に、人工衛星に関する基礎知識をレクチャーしました。気象衛星、通信衛星、観測衛星、測位衛星などさまざまな衛星の種類を紹介し、それぞれの役割を説明します。

さらに、日本電気株式会社 準天頂衛星利用推進室の荒井貴久氏が、みちびきが人々にとってどのように役立つのかを解説しました。まず、自分の現在位置は3つの衛星からの距離が分かれば特定できることを、"宝箱探し"の絵に例えながら説明しました。

そして、みちびきからは“補強信号”という特別な信号が出ていて、これによってGPSよりも測位の誤差をとても少なくすることが可能であり、また、災害時に役立つ情報をメッセージとして伝えられることも紹介しました。みちびきが8の字の軌跡を描きながら日本の真上を通ることで、山やビルに邪魔されずに電波を受信できると説明し、みちびきを利用して暮らしを豊かにする可能性を、「安全・安心な未来予想図」としてぜひ描いてほしいと参加者に呼びかけました。

素材をつくり、1コマずつ位置をずらして撮影

レクチャーの後は、いよいよみちびきをテーマに、アニメに登場させるキャラクター素材を人形などの形にして粘土で制作します。親子が力を合わせて、赤・青・緑・黄など多彩な色の粘土を組み合わせて、形にしていきます。

粘土のほかにも、色紙やクリップ、マスキングテープ、洗濯バサミ、カラーモールなどの飾り付けグッズが用意してあり、画面をカラフルに彩ります。各チームでどのような作品にするのか、イメージや構成を話し合いながら、制作に取り組みました。

画面に登場するキャラクターなどの素材が完成したら、次は小型カメラとパソコンのアニメ制作ソフトを使ったクレイ(粘土)アニメの制作です。あらかじめ各チームの机には、小型カメラを据え付けた撮影台と、パソコンが設置されています。小型カメラに映った映像を、すぐにパソコンの画面上で確認して、アニメ素材として取り込むことができます。

この撮影台に置いた、宇宙空間と地球が描かれた背景用紙の上に、人形や星形マークなどさまざまな素材を配置して、1コマずつ位置をずらしながら、マウスクリック、またはモニタ画面にあるシャッターボタンを押して撮影していきます。

1コマずつ撮影するのは手間がかかり根気がいる作業ですが、子どもたちは熱心に撮影に打ち込んでいました。コマ送りで撮影した画像を連続表示で再生すると、粘土で作ったみちびきなどの人形が、まるで生きているかのように生き生きと動き始めます。

アニメ制作用のソフトウェアは簡単に操作できて子どもにも使いやすく、撮影した箇所まで再生させたり、一度撮影したコマを削除したりも簡単にできます。また、最後は、事務局スタッフが個別に使い方をレクチャーして、完成した作品に音楽も付けられました。

最後は全員でイスを並べて「発表会」

イベントは13時にスタートし、16時までの約3時間、キャラクターとなる粘土素材の制作、及びアニメーションの制作が行われました。そして最後は、参加者一同がイスを並べ、会場を映画館のように暗くしてプロジェクターで作品を投影する「発表会」を行いました。

ロケットが打ち上げられて人工衛星になるまでを描いたり、みちびきと宇宙人が仲良くなって遊びにいったり、みちびきが動物や人間たちと地球の周りを回ったり、地球の歴史を描いたりと、さまざまな作品が発表されました。上映の合間には熊井氏が制作者の子どもに工夫した点などを聞くと、子どもたちは元気に作品について感想を語りました。

自身もアニメ制作に挑戦した守山室長は、締めくくりとして「とても自由な発想の作品ばかりで楽しかったです。今後もみちびきキッズの皆さんとのイベントをいろいろ考えていきます。情報はウェブサイトなどで発信していきますので、楽しみにしていてください」と語り、4時間に及ぶイベントは終了しました。

なお、この日のイベントで制作された作品は、下記の親子・一般向けウェブサイト「みんなのみちびき」にて公開しています。

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