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[報告] S-NET準備会合(京都エリア)

2015年11月23日
当日の講演者6名の画像

来春に向けて「宇宙」をキーワードに新産業・サービス創出に関心をもつ企業・個人・団体が参加する新たなネットワーク組織スペース・ニューエコノミー創造ネットワーク(略称・S-NET)の設立準備が進められています。11月17日、京都市内で「京都エリア準備会合(衛星測位分野)」を開催しました。

開会の挨拶は、経済産業省近畿産業局地域経済部長の吉野潤氏が行いました。経済産業省でもIoT(Internet of Things、モノのインターネット)推進施策の一環として、2016年度予算の中でみちびきなどのデータ活用に20億円を計上していることにふれ、「S-NETに対しても近畿経済産業局として利用促進、産業育成につながるよう取り組んでいきたい」としました。

出口志向のオープンイノベーション(内閣府・守山参事官)

講演する内閣府・守山参事官の画像

続いて内閣府宇宙戦略室の守山宏道参事官が、S-NET開設の意義について説明しました。「これまで宇宙産業に携わっていた研究所や企業によるトライアングル型のサプライチェーン(=原材料調達~生産管理~物流販売までのシステム)にベンチャー企業や非宇宙産業の分野からの新規参入者に参加していただきながら、宇宙をキーワードにした多様な主体の交流を行い、出口志向のオープンイノベーション(=社内と外部のアイデアを組み合わせて新たな革新的価値を創出する)につなげて行きたい」としました。

実証実験の事例と支援体制を紹介(NEC村井氏)

講演するNEC村井氏の画像

みちびきを4機体制にして実用化する事業を行う準天頂衛星システムサービス株式会社の立場から、日本電気株式会社(NEC)の村井善幸氏が「準天頂衛星システムの概要と活用例」を説明。これまでに行われた実証実験の事例と支援体制について紹介しました。

衛星測位でダイナミックマーケティング(慶應大・神武准教授)

慶應義塾大学の神武直彦准教授は、「衛星測位を活用したダイナミックマーケティング」と題して、衛星による高精度測位の農業、ショッピングセンター、伝染病の感染予防、スポーツなどの分野への応用事例を示しました。また、多様なステイクホルダがオープンデータを活用して地域課題解決に取り組む「G空間未来デザインプロジェクト」を紹介し、衛星測位を活用した事業創出に向けた取り組みにもそのノウハウが生かせることを説明しました。

メッセージ機能は避難誘導手段の突破口(京都大・畑山准教授)

公共分野での衛星測位の活用例では、京都大学防災研究所の畑山満則准教授が、京都市との市販シルバーカートやベビーカーを活用したナビゲーションマップ作成の試みや、防災分野における中古スマートフォンをセンサーとして利用し、山間地の土砂災害発生を検知して迅速な避難勧告を出せるシステムへの取り組みを紹介しました。みちびきに対しては、位置情報の精緻化と、特に防災分野では避難誘導の手段としてメッセージ機能がブレイクスルーになるとの期待も示しました。

位置情報をトリガーにしたAR(JTB古関氏)

民間での衛星測位データ活用例として、株式会社JTBコーポレートセールスの古関和典氏は、同社の「コンテンツツーリズム」の取り組みに、衛星測位とAR(拡張現実)が活用されていると紹介しました。特にアニメファンを対象としたアニメの登場場面を巡る「聖地巡礼」コンテンツや、古地図をもった街歩き、インバウンド(訪日外国人旅行)用案内情報など、位置情報をトリガーにしたARのポテンシャルは高く、正確な位置でARコンテンツ再生を可能にするみちびきの高精度位置情報に大きな期待を寄せていました。

みちびきの早期ビジネス化に期待(京都大・山川教授)

この日、京都市内で同時開催されていた「GNSS国際シンポジウム(IS-GNSS)2015」の委員長でもある京都大学生存圏研究所 山川宏教授は、その基調講演に登壇した「GPSの父」と言われるブラッドフォード・パーキンソン教授の「GPSは見えないインフラ」という言葉を引用し、「みちびきについても実証段階を終えて早くビジネスになってほしい」との思いを語りました。

名古屋・和歌山・福岡・沖縄でも準備会合

本会合は東京エリアでの2回に続く3回目の会合となり、年度末までに名古屋、和歌山、福岡及び沖縄においても、宇宙全体分野の準備会合を予定しています。また、2016年3月には設立総会としてのローンチイベントを予定しています。

▽当日の発表資料

当日、発表いただいた資料のうち、以下のものを公開いたします。

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