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[報告] 「立教小学校 情報科」授業見学レポート(2017年度)

2018年03月31日

東京・豊島区の立教小学校では、情報科の授業の一環として、みちびき(準天頂衛星システム)を教材として使用する先進的な取り組みを4年前から行っています。3月15日には、同校メディアセンター長の石井輝義教諭による、小学3年生の3クラスを対象とした授業が行われました。その模様を写真と共に紹介します。

みちびきの「受信を体感する」

今年度は悪天候による休校などで授業時間が限られたことや、緯度・経度なども未習の3年生対象であることなどから、「受信を体感する」点に絞って授業が進められました。みちびきの受信に使用したのは、L1C/AとL1S信号が受信でき、サブメータ級測位補強サービスに対応した小型GNSS受信機のQZ1LEです。

iPad miniとQZ1LE

iPad miniとQZ1LE

3年生の子どもたちは、iPad miniを持参して情報科の教室に集まり、授業が始まりました。iPad miniとQZ1LEとのBluetooth接続や、受信状態を確認する専用アプリ「GNSS Analyzer」の基本的な操作法については、これまでの授業で終えています。また、子どもたちは他の授業でもタブレットを使っていて操作には慣れており、メニューが英語表示のアプリであっても迷いはありません。

専用アプリ「GNSS Analyzer」

NMEAデータ、スカイプロット、地図上の現在位置、DC Report(災危通報)などを表示できる専用アプリ「GNSS Analyzer」

屋上でみちびき受信を体験

受信機は、4名で構成されるグループごとに1台が割り当てられました。1時間目のクラスは屋上でみちびき受信を体験。空が開けており、受信状態は良さそうです。

受信状況を確認する子どもたち

受信状況を確認する子どもたち

2・3時間目のクラスは、グラウンドの周囲を動き回り、受信を体験しました。事前に、電波が上空の衛星から降ってくると説明を受けているので、受信しやすいよう頭に載せたり、手で高く掲げる子どももいました。

受信しやすいようQZ1LEを頭に載せる

QZ1LEを手で高く掲げる

走ると、地図の中の自分の位置も速く動く

体験後は教室に戻り、感想を話し合います。みな積極的に手を上げて話してくれました。最後にみちびきについて解説するビデオ動画を視聴しました。

体験後は教室に戻り、感想を話し合う

ビデオ動画を視聴

子どもたちからは、「走ると、地図の中の自分の位置も速く動く」「壁のそばだと(受信)できない」「屋根の下に入ると、電波が悪くなるのか、カクカク動いていた」などの感想が挙がってきました。

校庭で受信状況を確認する子どもたち

iPad mini(左)とQZ1LE(右)

石井先生はこの授業の背景と狙いについて、次のように語ります。

石井輝義教諭

QZ1LEの使い方を説明する石井輝義教諭

「情報科の授業は立教小学校独自の取り組みです。子どもたちが能動的に情報ツールを使って調べを進め、なるべく本物に触れられるような授業の組み立てを心がけています。
小学3年生だと、まだ緯度・経度も教わっておらず、衛星測位を理解するのは難しいと思います。それでも、まずはみちびきを体験してもらい、その実体験と共に、彼らが将来、理科や社会の学習の中でかならず出会うであろうキーワードを与えているつもりです。中学校か高校か、それとももっと先かもしれませんが、この体験がいずれ芽ぶくタネとなってくれればと思っています」

校庭で子どもたちに説明する石井教諭

関連ページ

▼今回の授業で使用したツール等
-サブメータ級測位補強サービス対応 小型GNSS受信機 QZ1LE(NEC)
-GNSS Analyzer(NEC)

*iPad miniは、Apple Inc.の商標です。