コンテンツです

ロボットカーコンテスト2014:電気通信大 ロボメカ工房インタビュー(2)

2014年09月24日

電気通信大学 ロボメカ工房 第2回(2014年9月16日取材)

シンプル・イズ・ベストで、確実にゴールを目指す

CADの設計画面

CADの設計画面

電気通信大学 ロボメカ工房の山東優基(さんとうゆうき)さんへの2回目のインタビューです。ハードウェアとソフトウェア両面での様々な取り組み状況をご紹介いただきました。細部にこだわりながらも、シンプルにゴールを目指します。

─ 前回の取材から2週間が経ちました。まずはハードウェア面で進んだ点があれば教えてください。

木製のギア

木製のギア

機体はCADで設計しています。構造部品は木材をレーザー加工機で加工して作ります。
モーターの動力を車輪に伝えるギアの部品も木材です。ギアは高い精度の加工が求められるため木材の使用は仲間に反対されましたが、試しに作ってみたところ、問題なく動きました。金属のギアは高価なのでお金を節約できました(笑)

モーターの動力を車輪に伝える木製のギア

─ 左右の車輪が独立して動く構造になっていますが、自作の部品なのでバラつきがあり、まっすぐ進ませるのは難しいのではないでしょうか?

前回紹介したロータリーエンコーダで左右の車輪の回転速度が取得できます。車輪の回転速度を見ながら、左右のモーターにかける電圧をコントロールし、まっすぐ進むようバランスを取るようにします。地面の状態によっては車輪の回転の仕方が変わる可能性があるので、競技会場で試走し、微調整する必要がありますね。


─ ロボットカーの頭脳に当たる制御装置はどのようなものを使用していますか?

マイコンボード「Raspberry Pi(ラズベリーパイ)」

マイコンボード「Raspberry Pi(ラズベリーパイ)」

昨年の前回大会はArduino(アルドゥイーノ)というマイコンボードを使用しました。今回はRaspberry Pi(ラズベリーパイ)を使います。
Arduinoは広く普及しているため情報が入手しやすく、周辺部品も充実しています。ただ処理能力があまり高くないという弱点があります。
Raspberry Piはスマートフォン並みの処理能力があります。今回はロータリーエンコーダを含めて複数のセンサーを搭載するため、処理能力の高いRaspberry Piを選びました。

─ 準天頂衛星「みちびき」の信号は受信できましたか?

準天頂衛星「みちびき」のL1-SAIF信号を受信できる小型受信機(QZPOD)が大会事務局から届きました。

準天頂衛星「みちびき」のL1-SAIF信号を受信できるQZPOD

準天頂衛星「みちびき」のL1-SAIF信号を受信できるQZPOD

QZPODをRaspberry Piにつなぐと、簡単に測位データが取得できました。

QZPODから出力されたデータ(「193」は準天頂衛星「みちびき」の衛星番号)

QZPODから出力されたデータ(「193」は準天頂衛星「みちびき」の衛星番号)

モバイルバッテリーをつなぎ、準天頂衛星「みちびき」のL1-SAIF信号を受信できる時間帯に大学近くの公園を歩き回ったところ、半径1m程度の8の字がマップ上に描けました。やはり精度が高いですね。

測位結果を地図上に表示した軌跡

測位結果を地図上に表示した軌跡

シミュレーション中の画面

シミュレーション中の画面

─ ソフトウェアの開発状況も教えてください。
ロボットカーの現在地と方位の情報をもとに目的地へ向かうブログラムを作成し、シミュレーションをしているところです。
きちんとした走行制御のアルゴリズムを作るのはとても難しいです。そこで大雑把に目的地へ到達するよう制御する飛行ロボットのアルゴリズムをヒントにしてみたところ、案外うまくいきそうです。

─ 初出場のチームの中には苦労しているチームもあるようです。アドバイスがあればお願いします。

ハードウェアでもソフトウェアでもできたらどんどん試すことです。走った量で勝敗が決まると思います。 プログラムは凝らないこと。シンプル・イズ・ベストで、確実にゴールできるものが良いですね。

電気通信大学 ロボメカ工房