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三菱重工業、みちびき3号機の打上げロケットを公開

2017年06月28日

三菱重工業株式会社は6月27日、みちびき3号機の打上げに使用するH-IIAロケット35号機を、愛知県海部(あま)郡飛島(とびしま)村にある飛島工場で報道関係者に公開しました。今回公開されたのは第1段・第2段機体の部分(=コア機体)で、衛星を保護するロケット先端部分の部材である「衛星フェアリング」と、第1段機体の周囲に取り付けられる「固体ロケットブースタ(SRB-A)」は含まれていません。

H-IIAロケット35号機のコア機体

H-IIAロケット35号機のコア機体

固体ロケットブースタを4本搭載

公開に先立って、H-IIA/H-IIBロケット打上執行責任者の二村幸基氏(三菱重工業株式会社 執行役員フェロー 防衛・宇宙セグメント技師長)が、打上げ計画の概要を説明しました。

三菱重工の徳永建氏と二村幸基氏

三菱重工業株式会社 防衛・宇宙セグメント 宇宙事業部 H-IIA/H-IIBロケットプロジェクトマネージャの徳永建氏(左)と二村幸基氏(右)

H-IIAロケット35号機の機体構成は、固体ロケットブースタSRB-Aを4本搭載したH2A204型です。6月1日のみちびき2号機打上げに使用された34号機では、SRB-Aの搭載本数が2本でしたが、今回は4本に倍増し、打上げ能力を向上させました。これは、みちびき2号機の打上げ質量が4000kgであるのに対して3号機は4700kgであり、2号機より700kgほど上回っているためです。

第1段機体

第1段機体

第1段主エンジン

第1段主エンジン

第2段機体

第2段機体

第2段エンジン

第2段エンジン

衛星を格納するフェアリングは1機用のシングルロンチタイプで、みちびき2号機では直径4mの4S型を使用したのに対して、今回は直径5mの5S型を搭載します。みちびき3号機には、2号機や4号機にはないメッセージ通信用のアンテナが搭載されており、奥行きが4mを超えるため、ひと回り大きい5S型が採用されました。5S型フェアリングが使用されるのは、2006年12月に打上げられたH-IIAロケット11号機以来、約11年ぶりのことです。

このほか、第2段のエンジンを操舵する電動式アクチュエータを動かすための制御装置(EAC2)について、2つの制御演算モジュールを1モジュールに統合し、コストダウンも図っています。打上げ時のロケットの全長は53mで、うち衛星フェアリングの部分が12m、SRB-Aの長さは15mとなります。

段間部(第2段下部)のみちびき衛星打上用ロゴマーク

段間部(第2段下部)のみちびき衛星打上用ロゴマーク

打上げ予定は8月11日

コア機体は機能試験を終了しており、今後は飛島工場より出荷し、海路と陸路を経て射場であるJAXA種子島宇宙センターに搬入されます。二村氏は、「射場で最終確認を行うまではまだ気が抜けません。現時点では、完全な作業を間違いなく、しっかりやり遂げようという気持ちでいます」と意気込みを語りました。

三菱重工の二村氏

三菱重工の二村氏

なお、SRB-Aはすでに射場において燃料充てん済みで、大型ロケット組立棟でコア機体を起立させた後に結合する予定です。打上げ予定日時は8月11日の14時頃~23時頃です。また、打上げ後は飛行計画に従って太平洋上を飛行し、約28分40秒後に近地点高度約380km、遠地点高度約3万5976km、軌道傾斜角20度の静止遷移軌道上でみちびき3号機を分離します(衛星はその後、内部に搭載した小さなロケットエンジンを噴射して所定の静止軌道に移動します)。

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