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サブメータ級測位補強サービスにおける太陽活動の影響による精度悪化について

2024年08月20日
内閣府宇宙開発戦略推進事務局

[2024年12月26日改訂]

いつもサブメータ級測位補強サービス(SLAS)をご利用いただきありがとうございます。

近年の太陽活動の活発化に伴い、2022年以降、SLASの精度は、PS-QZSSに記載されている精度から、数cm~最大1m程度低下する状況が発生しています。精度低下の程度は、ユーザの位置や使用する時間帯によって異なります。特に、電離圏の活動が活発な状態(以下、電離圏擾乱と表現します)にある時間帯に、ユーザが監視局から遠く離れている場合に精度低下は大きくなります。

太陽活動は現在、極大期にあり、今後1年間続くと予想されています(※1)。そのため、SLASの精度低下が発生する状況は、今後数年間にわたって続く可能性があります。

ただし、SLASの補強情報の配信は継続しますので、サービスは引き続き利用可能です。加えて、電離圏擾乱時においても、SLASの補強を使用しない単独測位と比較して、SLASを利用した方が高い精度が得られます。精度の目安として、2023年10月1日~2024年3月31日の期間で、国土地理院様が整備した電子基準点をユーザと見立てた場合の、単独測位とSLAS測位の結果を図1、図2に示します。

図版-1

図1 電子基準点における単独測位とSLAS測位の水平精度の比較

図版-2

図2 電子基準点における単独測位とSLAS測位の垂直精度の比較

なお、SLASの精度につきまして、太陽活動が落ち着き、PS-QZSSに示す精度を再び満たす状況になりましたら、再度周知いたします。
SLASをご利用されている方は、上記の状況をご理解いただき、引き続きSLASをご利用いただけますようお願い申し上げます。

SLASのこれまでの精度評価結果については、以下をご参照ください。

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