コンテンツです

沖電気など4社、みちびき対応の可搬ボート型マルチビーム測深機を発売

2018年02月27日

沖電気工業株式会社と、そのグループ会社である株式会社オキシーテック、株式会社ビィーシステム、コデン株式会社の4社はこのほど、港湾や湖沼、河川などで深浅測量を行う小型・軽量な可搬ボート型マルチビーム測深機「CARPHIN V(カーフィン・ブイ)」を発売しました。

CARPHIN V

GNSSを利用して設定した測線上を自律航行

CARPHIN Vは、小型・軽量の無人機船体に測深装置部を一体化させたもので、従来の有人測量船では深浅測量が不可能な港湾や湖沼、小規模河川などでマルチビーム方式の測量を行えます。この方式は、船の左右両舷方向に扇状の音波を放射し、前後方向に指向性の鋭い多数の受波ビームにより反射音を受信することで、広い範囲の水深を測定する深浅測量を行います。また、自律航行機能を搭載しており、測定工数を2分の1に削減することが可能です。

CARPHIN V

搭載するGNSS受信機はみちびき(L1C/A信号)に対応しており、固定点の補正データを移動局に送信してリアルタイムで位置を測定するRTK(Realtime Kinematic)方式により精度の高い測位を実現しています。オプションでPPK(Post Processed Kinematic=後処理キネマティック)も利用可能で、さらに高精度にすることもできます。

小型・軽量なので大人1人で運搬可能

CARPHIN V

小型・軽量なので大人1名で運搬でき、渓谷のようなダム湖上流の河川や、整地されていない浚渫(しゅんせつ)工事現場など、今まで測量が困難であった場所でも測量が可能になります。3次元深浅測量で水中の地形を測定することで、ダムの貯水量把握や港湾浚渫工事の出来形管理など、さまざまな用途へも対応できます。
また、GNSS使用可能エリアであれば、設定した測線(深浅測量を実施する線)上を自律航行して測定できます。従来必要であった測量船への取り付けやキャリブレーション、取り外しなどの事前・事後作業も必要なく、測量コストを削減できます。

高まるマルチビーム測深器のニーズ

近年はハザードマップ作成などの防災の基礎データとなる詳細な水量・水底地形把握のニーズが高まっており、突発的・局地的な豪雨が増加していることから、このニーズは有人測量船が入れないダム湖上流などの水深が浅い河川にまで広がっています。また、国土交通省によるマルチビームを用いた深浅測量マニュアルの整備に伴って、ICTを活用した港湾の浚渫工事が行われるようになり、測量会社だけでなく海洋工事会社などからも、深浅測量に必要なマルチビーム測深機が注目されています。

解析イメージ

CARPHIN Vは、このような社会的なニーズを背景にして、沖電気工業の水中音響センシング技術をベースとしたオキシーテックのマルチビーム測深機、ビィーシステムのマルチビーム測深機ナビゲーションとデータ解析ソフトウェア、コデンの測深機を搭載可能なリモコンボートなど、4社それぞれが得意とする技術を集結して開発されました。
今後、各社は官公庁・測量会社・海洋工事会社向けに同製品を積極的に販売していく予定です。また、測量会社などと協力した深浅測量データ取得サービス事業の展開や、工事現場支援や維持管理ソリューションの商品化も検討する方針とのことです。

参照サイト

※ヘッダは、イメージ画像です。本文画像・図版提供:株式会社オキシーテック/沖電気工業株式会社